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 新型コロナウイルスの影響で、北米での自動車生産が軒並み一時休止に追い込まれている。例えば、「デトロイトスリー」と呼ばれる欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)や米フォード(Ford Motor)、米ゼネラル・モーターズ(GM)に加えて、ホンダや日産自動車、トヨタ自動車といった日本メーカーも一時休止を決定。外出禁止令が出た後も操業を続けていた、米カリフォルニア州フリーモントにある米テスラの工場も、ついに一時休止を決めた。

 FCAとフォード、GMはそれぞれ、2020年3月18日(現地時間)に、少なくとも3月末まで北米での自動車生産を停止すると発表した。同日にホンダは、同月23日から6日間、カナダとメキシコを含む北米での生産を一時停止すると発表。同月31日からの操業再開を見込む。6日間で、4万台ほどの減産になるという。

 19日にはトヨタが、カナダとメキシコを含む北米生産を、同月23日から4月3日(金曜)まで休止し、6日(月曜)に再開すると発表した。19日に日産も3月20日から4月6日まで北米生産を一時停止すると明らかにした。

トヨタ自動車が3月19日(現地時間)に出したプレスリリースをキャプチャーしたもの
トヨタ自動車が3月19日(現地時間)に出したプレスリリースをキャプチャーしたもの
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 テスラも、19日にフリーモント工場での電気自動車(EV)の生産を同月23日の終わりから一時停止すると発表した。同日時点で、サンフランシスコやシリコンバレーなどのカリフォルニア州7郡では、同月17日から4月7日まで不要不急の外出が禁止されていた。フリーモントがあるアラメダ郡も対象だが、フリーモントの工場は操業していた。17日には、公式ツイッターで小型SUV(多目的スポーツ車)のEV「Model Y」の出荷を明らかにしていたものの、その出ばなをくじかれた格好だ。

「Model Y」
「Model Y」
(出典:テスラ)
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 米国での新型コロナウイルスの感染者は増加の一途である。特に20日以降、急増している。19日時点で1万3000人を超えた段階だったが、22日時点で3万3000人を超えた。外出禁止令はカリフォルニア州全域に加えて、ニューヨーク州やイリノイ州、コネティカット州、ニュージャージー州などでも同様の措置がとられている。

 だが、米国での新型コロナウイルスに対する予防策や住人の反応、報道などを見る限り、こうした一時休止はさらに延長される可能性が高そうだ。外出禁止とはいえ、生活必需品の買い物やジョギング、犬の散歩などは許可されている。ただし感染予防のために、「social distance(社会的距離)」として、人と6フィート(約183cm)の間隔を空けることが求められている。

 3月17日から外出禁止の対象となった日経BPシリコンバレー支局があるカリフォルニア州パロアルトでは、路上を歩く人や犬の散歩をしている人をよく目にした。中には、立ち止まって、6フィート以内の距離で話す人々もいた。スーパーなどでは、少ないながらも人が来ていた。店員を含めて、こうした人たちがマスクを身に着けている姿はほとんどなかった。記者の行動範囲で見る限り、米国で新型コロナウイルス感染の拡大はしばらく続きそうだ。