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消費者に詳細な点検を呼びかけ

 試験を実施した6銘柄について取扱説明書を調べたところ、全ての銘柄で使用前に点検を実施する旨の表示があった。中には、点検項目と良否状態を表示したものやイラストを使って作業方法を説明したもの、主要部分の点検を強調するものもあった。

 加えて、全ての銘柄の説明書で定期的にメンテナンスを実施するよう促す表示もあった。専門業社に任せる部位や内容を表示しているものや、点検実施時期の目安・点検項目・良否状態を表示したもの、消耗品・交換部品を表示したものなどがあった。

 国民生活センターは、こうした試験結果や説明書の表示内容を踏まえ、消費者へのアドバイスをまとめた。まず、各部を詳細に点検した上で、破損や不具合が見つかった場合は使用を中止し、入手先やメーカーに確認することを呼びかける。さらに、手動車いすを入手する際は、今回の試験結果を参考にする他、JISマークやSGマークなどを取得している耐久性のある製品を選ぶことを推奨している。

メーカーには「消費者に分かりやすく」を要望

 加えて国民生活センターは、業界・事業者への要望も公表した。[1]JISやSG認定などの取得を推進し、破損や不具合が起きた場合の対応窓口を設置する、[2]点検方法や定期的なメンテナンスの作業方法について説明書に分かりやすく表示するとともに、消費者がメンテナンスを依頼できる店舗や窓口などを整備する、の2点だ。

[1]では、「JISやSGの基準を満たすか否かは製造または販売事業者の任意」ではあるものの「破損事故を未然に防止するためにも、基準を満たす走行耐久性を有することが望ましい」との見解を示し、JISやSG認定の取得推進を要望。破損や不具合が起きた場合の相談窓口を設置するなどして、消費者に適切に対応するよう求めている。

[2]は、説明書に詳細な作業内容を表示していない銘柄があったため盛り込んだ内容だ。「消費者が安心して安全に手動車いすを使うために」使用前の点検方法や定期的なメンテナンスの作業方法を分かりやすく表示することを要望する。併せて、消費者が作業に自信がない場合のメンテナンスや複雑な作業を依頼できるように、店舗や相談窓口などの整備を求める。

 消費者庁の消費者安全課に対しては、消費者への注意喚起を要望。経済産業省の商務情報政策局商務・サービスグループ医療・福祉機器産業室に対しては、JISやSG認定などについてメーカーに指導するよう要望している。