オムロンは、ロボットと周辺機器の動きを連動させて検証するシミュレーションソフト「Sysmac Studio 3Dシミュレーション」を2020年4月から提供する(ニュースリリース)。同社の制御用コントローラー「NJ」「NX」シリーズのプログラミング用ソフト「Sysmac Studio」にシミュレーション機能のオプションライセンスを追加したもので、設備全体を画面上に再現し、実機と同等の精度で動作を検証できるという。

図:「Sysmac Studio 3Dシミュレーション」のイメージ(出所:オムロン)
図:「Sysmac Studio 3Dシミュレーション」のイメージ(出所:オムロン)
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 オプションライセンスを追加してシミュレーション機能を利用できるようにすれば、設備を実際に立ち上げる前に動きを検証できるので、設備の生産能力の確認や立ち上げ、改造にかかる時間を縮められる。設備稼働後は、実機の動作状況を画面上で確認・モニタリングして、異常発生時に短時間で原因を究明できるとしている。

 実機のロボットや制御用コントローラー自体の動作まで再現するエミュレーター方式で動作するため、動作精度やリアルタイム性の高い状態でのシミュレーションが可能。シミュレーションの実行にはSysmac Studio内のエミュレーションを使うので、リアルタイム性を高めるために実機に接続する必要はない。

 生産現場では、複数拠点で生産ラインを同時に立ち上げることによる設備開発の短期化や高精度の組み立てや精度の高い組み立てなど、ものづくりの高度化が進んでいる。しかし、これらを実現できる熟練技術者が足りないので、シミュレーションを活用した事前検証による設備設計の円滑化に取り組んでいる。しかし、従来のシミュレーターは専用ソフトで専門知識を要する上、シミュレーションには設備用のコントローラーとは別のソフトを使用するため、シミュレーション結果と実機動作を一致させるのが難しい。加えて、ロボットには専用のコントローラーが必要で、周辺機器と連動した高精度なシミュレーションが難しいという。

 「Sysmac Studio 3Dシミュレーション」を使えば、ロボットとその他の周辺機器を一括して制御・検証できるので、設備設計の効率化と設備の生産能力の向上を図れる。設備設計の早い段階で、設備の仕様設定を担うメカ設計者と、設備の制御プログラミングを担当する電気設計者が協議しながら並行して設計に取り組めるようになる。その結果、生産能力を高められる上、設備立ち上げ時のミスや後戻りを防げるとする。