PR

 パナソニックは、要介護高齢者の在宅での暮らしを支援するために、センサーを活用して生活実態をデータ化するシステムの開発を進めている。4人の高齢者に約3カ月間適用したところ、状態が改善するなどの効果が表れたという。効果検証で得た知見を基に、2021年度の実用化を目指す。

IoTモニタリングなどを用いた在宅高齢者向け「デジタル・ケアマネジメント」のイメージ
IoTモニタリングなどを用いた在宅高齢者向け「デジタル・ケアマネジメント」のイメージ
(出所:パナソニック)
[画像のクリックで拡大表示]

 ケアマネジャー(介護支援専門員)向けに、ケアプラン作成機能とIoTモニタリング機能を搭載したソフトウエアを開発した。宮崎県都城市在住の4人の要介護高齢者を対象に、2019年10月から約3カ月間にわたって効果を検証。4人の事例全てで「本人状態が改善傾向」という評価が得られ、「本人と家族のQOL(クオリティー・オブ・ライフ)向上」にも効果があることが確認できたという。

 ケアプラン作成機能は、要介護高齢者の基本情報や事前アセスメントの結果などを入力すると、「日常的に水分を摂取できるように支援」「排せつが適切にできるように支援」といったケアプランの原案を提示する機能である。

 最終的なケアプランの内容を基に、必要なセンサーを要介護高齢者の自宅に設置してIoTモニタリングを適用する。例えば、水分摂取の支援であればトイレに人感センサーを設置し、排せつ回数から水分摂取量を推定していく。トイレのドアを閉めない人もいることから、ドア開閉センサーではなく人感センサーを用いている。実際のデータに基づいてアドバイスすることで、本人が水分摂取の大切さを自覚するようになるという。アドバイス後に実際に行動が変化したかをデータで確かめられる利点もある。

IoTモニタリングで推定した生活リズムの例
IoTモニタリングで推定した生活リズムの例
(出所:パナソニック)

 生活実態のデータ化で、要介護高齢者の課題が改善し、介護の負担が軽減された。パナソニックの担当者は「介護給付費の削減の可能性が見えた」と評価する。システムの改良を続けて、2021年度には一定数の要介護高齢者への提供を目指す。