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 ロームは、車載バッテリーの出力電圧低下時の安全点灯が可能なリニア方式のLEDドライバー(駆動)IC「BD18336NUF-M」を発売した(ニュースリリース)。通常、車載バッテリーは13V(逆流保護ダイオードによる電圧降下を考慮すれば12V)の電圧を供給するが、負荷変動などの要因で出力電圧は変化する。従来は9V以下に低下すると、外付け回路を用意しておかなければLEDは消灯してしまうという課題を抱えていた。今回は、「減電時電流バイパス機能」を搭載することで、車載バッテリーの出力電圧が9Vまで低下するとLED駆動電流が流れる経路を3灯用から2灯用に切り替え、2灯の駆動に最低限必要な+5.5Vに低下するまでは常に通常時の30%以上のLEDの輝度を維持できるようにした。いわゆる「安全点灯」を可能にしたわけだ。同社によると、「車載バッテリーの出力電圧低下時の安全点灯が可能なLEDドライバーICの発売は業界初」という。

車載バッテリーの出力電圧低下時の安全点灯が可能なリニア方式のLEDドライバーIC。
車載バッテリーの出力電圧低下時の安全点灯が可能なリニア方式のLEDドライバーIC。
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 外形寸法が3mm×3mm×1mmと小さい10端子VSONパッケージに封止した。加えて、安全点灯を実現する外付け回路が不要なため、LEDドライバー回路全体の実装面積は、従来品を使用した場合に比べて約30%削減できるという。「10mm角の基板に実装できる。このため、超小型のソケット型LEDランプを実現できる」(同社)としている。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100グレード1」に準拠する。自動車の昼間灯(DRL:Daytime Running Lamp)や、ポジションランプ、リアランプ、フォグランプなどに向ける。

 3個(3灯)のLEDを直列に接続したストリングの駆動に向ける。入力電圧範囲は+5.5〜20.0V。定格電圧は+42Vである。最大出力電流は、連続(DC)時に400mA、パルス時(デューティー比が50%の場合)に600mA。出力電圧の誤差は±5%。駆動するLEDが高温になったときに出力電流を減らして発熱量を抑制する出力電流ディレーティング機能を搭載した。温度に対する出力電流の調整は、外付けのサーミスターで行える。このため、高輝度な白色LEDだけでなく、赤色LEDや黄色LEDなどの駆動にも使用できる。PWM調光機能を用意した。保護機能として、LEDオープン検出機能や出力地絡保護機能、過電圧ミュート機能などを備える。動作接合部温度範囲は−40〜+150℃。すでにサンプル出荷を始めている。サンプル価格は450円(税別)。量産は、2020年7月に月産40万個規模で始める計画である。