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 米国ではトランプ大統領の指示で、フォード・モーター(Ford Moter)やGMで人工呼吸器の生産が始まろうとしているが、同じく新型コロナウイルスの感染者が急増する欧州でも、大手自動車メーカーが人工呼吸器の生産に乗り出した。

 フランスでは、政府が3月22日に産業ガスメーカーのエア・リキード(Air Liquide)が率いる企業グループに対して、4月から5月中旬までの50日間で1万台の人工呼吸器を生産できるか検討することを要請した。これを受けて、人工呼吸器を製造しているエア・リキード メディカルシステムズ(Air Liquide Medical Systems)と、重電メーカーのシュナイダーエレクトリック(Schneider Electric)、自動車メーカーのグループPSA(Groupe PSA)、大手自動車部品メーカーのヴァレオ(Valeo)から30人の専門家が集まり、人工呼吸器の増産に向けた行動計画を決めた。人工呼吸器の生産には、300個の部品が必要であり、100を超えるサプライヤー企業の貢献が求められるという。

ドイツMercedes-Benzは3Dプリンターを使って医療機器用部品を製造する
ドイツMercedes-Benzは3Dプリンターを使って医療機器用部品を製造する
(写真:Mercedes-Benz)
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 グループPSAは、3月22日からポワシーにある工場で50人以上の従業員がワークショップを形成し、人工呼吸器の機械部分の組み立てを行う。制御部分と品質管理はエア・リキード メディカルシステムズのアントニー工場が受け持つ。また、エア・リキード メディカルシステムズに人的支援をするため、ヴェリジーにある研究開発拠点の従業員がアントニー工場に派遣された。

 ヴァレオは、人工呼吸器に必要な部品を調達するため購買管理チームを強化し、サプライチェーン内の部品の増産を加速させる。各社の研究開発チームに対してプラスチックや機械、電子技術の専門技術をサポートするほか、量産化のためのエンジニアの派遣や製造オペレーターのトレーニングなどを行う。