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 東芝デバイス&ストレージは、スーパージャンクション(SJ)構造を採用した+650V耐圧パワーMOSFET「DTMOSVI(ディー・ティー・モス・シックス)シリーズ」の品ぞろえを拡充した(ニュースリリース)。今回は、パッケージやオン抵抗、ゲート-ドレイン間電荷量などが異なる8製品を追加した。いずれもnチャネル品である。パッケージは、TO-247、TO-247-4L、TO-220SIS、DFN8×8の4種類。オン抵抗は0.11~0.21Ω(最大値)の範囲、ゲート-ドレイン間電荷量は7.1n~11nC(標準値)の範囲である。

スイッチング電源の変換効率を約0.36%高められるスーパージャンクション構造パワーMOSFETのパッケージ。東芝デバイス&ストレージの写真
スイッチング電源の変換効率を約0.36%高められるスーパージャンクション構造パワーMOSFETのパッケージ。東芝デバイス&ストレージの写真
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 DTMOSVIシリーズの特徴は、従来世代品である「DTMOSIV-H(ディー・ティー・モス・フォー・エイチ)シリーズ」に比べて、ドレイン-ソース間オン抵抗が低いと同時に、ゲート-ドレイン間電荷量が少ないことにある。オン抵抗と電荷量の積で求める性能指数(FOM:Figure Of Merit)は、約40%改善した。このため、新製品をスイッチング電源に適用すれば変換効率を高められる。例えば、2.5kW出力の力率改善(PFC)回路に適用した場合、変換効率は0.36ポイント向上したという。具体的な応用先は、データセンター機器のスイッチング電源や、太陽光発電システム向けパワーコンディショナー(インバーター装置)、無停電電源装置(UPS)などである。

 例えば、オン抵抗が0.11Ω(最大値)で、TO-247パッケージに封止した「TK110N65Z」の特性は以下の通り。最大ドレイン電流は、連続(DC)時に24A、パルス時に96A。ゲート漏れ電流は±1μA(最大値)。ドレイン遮断電流は2μA(最大値)。入力容量は2250pF(標準値)。出力容量は54pF(標準値)。帰還容量は1.9pF(標準値)。スイッチング時間は、ターンオフ時に62ns(標準値)、ターンオフ時に90ns(標準値)。スイッチング波形の立ち上がり時間は35ns(標準値)、立ち下がり時間は4ns(標準値)である。最大動作チャネル温度は+150℃。

 8製品いずれも、すでに量産を始めている。価格は明らかにしていない。今後同社は、市場動向に合わせてDTMOSVIシリーズの製品ラインナップを拡充していくとしている。