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 NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は2020年4月22日、事業戦略説明会を開催し、今秋にも製造業の調達業務を複数企業で共用できる基盤を提供する考えを明らかにした。日本の製造業全体で業務の効率化を進め、企業の競争力強化につなげる。既に数社が参加した実証を進めており、今後は参画企業を増やしていく考えだ。

 「製造業の調達業務は人が作業の中心を占めている。熟練者の勘と経験に頼っており、受注先や発注先(以下、受発注先)も固定的だ。これが製造業のコアコンピタンス(競争優位にある核となる能力)へのリソースシフトを難しくしている」。NTTコムの庄司哲也社長は、同日開催したオンライン説明会でこのように述べた。

新たな事業戦略について説明するNTTコミュニケーションズの庄司哲也社長
新たな事業戦略について説明するNTTコミュニケーションズの庄司哲也社長
(出所:NTTコミュニケーションズ)

 この課題を解決するために、NTTコムは「デジタルマッチングプラットフォーム」と呼ぶ、製造業の調達業務を効率化できる基盤サービスを今秋にも提供する。

 まずは加工を要する部品の受発注業務を対象とする。発注側の企業がデジタルマッチングプラットフォームに、必要な部品の設計データを登録する。すると、システムが人工知能(AI)で解析。過去の受発注状況や設計データの特性、調達先企業の生産ラインの稼働状況などを元に、発注先企業に対して最適な調達先を提示する仕組みだ。

 庄司社長は「企業の枠組みを超えてデータを持ち寄ることで、産業界全体の底上げにつながる」と説明。デジタルマッチングプラットフォームを日本の製造業に広めたいと強調した。

 NTTコムは、新たな事業の柱として企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の支援を掲げている。19年9月には、企業のデータ収集や分析、加工を一括提供する「スマートデータプラットフォーム(SDP)」の提供を始めた。デジタルマッチングプラットフォームも、このスマートデータプラットフォームの一部として提供する。NTTコムはスマートデータプラットフォームの売り上げを数年で1000億円規模まで拡大する方針だ。