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 厚生労働省は2020年5月中旬をメドに、新型コロナウイルス感染者の情報を全国で一元管理する情報システムを稼働させる。全国の保健所や病院が感染者情報を新システムに入力することで、国や自治体などが感染状況をいち早く共有できる体制を整え、医療機関は患者の治療にも活用する。自宅などに待機する軽症者には健康状態を報告するスマートフォン用アプリを提供し、症状が悪化した際の迅速な治療につなげる。

 構築する新システムは「新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(仮称)」である。厚労省が2020年4月30日、地方自治体の衛生当局などに概要を公表した。5月11日の週にも一部の保健所で先行導入し、導入を希望する自治体や保健所、病院などに順次広げていく。これまで感染者情報を集約するには保健所から都道府県に報告するなどの段階を経ていたが、新システムでは保健所や病院が直接入力する体制に移行する。システム開発費用は10億円程度という。

 新システムによる情報共有によって保健所などの事務負担を減らせるほか、国や自治体が地域の感染状況をより迅速に把握できる効果を厚労省は見込んでいる。また、自宅や宿泊施設で待機する軽症者向けの専用のスマホアプリも開発し、体温やせきといった日々の健康状態を報告してもらう仕組みを導入する。軽症者の健康状態は地域の医師会などが参照できるようにして、軽症者をフォローアップする体制を整える。