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 東京証券取引所は2020年5月8日、循環取引が明らかになったネットワンシステムズに対し、改善報告書の提出を求めると発表した。企業の問題行動を知らせる「公表措置」もとった。東証はネットワンの体制の不備が原因で、投資家の判断に相当な影響を与える虚偽の情報を開示した事実を重く見た。

 改善報告書の提出期限は6月5日。ネットワンは元社員が主導し、中央省庁向けに架空の商流取引をでっちあげ、上場会社などを巻き込んで循環取引を繰り返していた。その結果、上場規則に違反して、決算短信などで虚偽の情報を開示し、2019年3月期の純利益が5割以上減少することなどが判明した。

 東証はネットワンが虚偽の情報を開示した背景に、同社の経営陣や幹部層が中央省庁の入札や商流取引の不正リスクに関心が及ばず、検討・対策を講じなかったことを挙げた。さらに、過去の不正を教訓に、個々の役職員が再発防止を含めてコンプライアンス活動の実践に取り組む姿勢が不十分だった点も指摘した。