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 富士通は2020年5月14日、2020年3月期の連結決算(国際会計基準)を発表した。売上高に相当する売上収益は前年同期比2.4%減の3兆8577億円、営業利益は同62.4%増の2114億円で減収増益となった。個人向けパソコン事業やデバイス事業の譲渡といった事業再編や新型コロナウイルス感染拡大などがマイナス要因となったが、SI(システムインテグレーション)事業など「本業」が好調に推移した。

 事業のセグメント別では、SIやシステム製品販売を含む「テクノロジーソリューション」の売上収益が前年同期比1.3%増の3兆1632億円、営業利益が同32.2%増の2485億円と増収増益となった。システム構築など「ソリューション/SI」事業の売上収益が同9.4%増の1兆2117億円とけん引した。

 国内受注額は前年同期比で5%増となった。「前年に引き続きすべての業種で前年を上回った。2019年度の受注は新型コロナウイルスの影響と思われるものは特に見受けられなかった」(磯部武司最高財務責任者=CFO)という。しかし4月以降は不透明な部分も多く、今後の手持ち商談の進捗(しんちょく)を注意して見ていく必要があるとした。

 業績全体では、新型コロナによって売上収益が約160億円、営業利益では50億円のマイナス影響が生じた。「ネットワークを中心にシステムプラットフォームの部材調達に支障が生じたことに加え、アジアでも物流停滞などによる納品遅延が発生した」(磯部CFO)という。

 2021年3月期の業績予想については、今後の新型コロナの影響が不透明であることから公表を見送った。影響を見極めた上で「合理的に算定できる状況になり次第、改めて発表する」(時田隆仁社長)とした。