PR

 米Alpha and Omega Semiconductor(Alpha & Omega)は、+1200V耐圧のSiC(炭化ケイ素)パワーMOSFET「AOK065V120X2」を発売した(ニュースリリース)。同社がSiCパワーMOSFETを製品化するのは今回が初めて。同社独自の「αSiC MOSFET」技術で製造したとする。特徴は、オン抵抗とゲート抵抗を低く抑えることで、AC(交流)とDC(直流)の電力損失を最小限に抑えられる点にある。同社によると、「既存のSiパワーデバイスを使う場合に比べて、変換効率と出力電力密度を大幅に高められる」という。オン抵抗は65mΩ(ゲート-ソース間電圧が+15Vのときの標準値)、ゲート抵抗は2.5Ω(1MHzにおける標準値)である。太陽光発電用インバーター装置や無停電電源装置(UPS)、電気自動車(EV)用インバーター装置、EV用充電器などに向ける。

+1200V耐圧のSiCパワーMOSFET
+1200V耐圧のSiCパワーMOSFET
Alpha and Omega Semiconductorのイメージ
[画像のクリックで拡大表示]

 ゲート-ソース間電圧は、最小値が−5Vで最大値が+15Vである。このため高耐圧のIGBTやSiCパワーMOFETに向けた一般的なゲートドライバーICを使用できるという。ドレイン電流は、連続時に40.3A、パルス時に最大85A。全ゲート電荷量は62.3nC(標準値)。入力容量は1716pF(標準値)。出力容量は71pF(標準値)。帰還容量は5pF(標準値)。出力容量への蓄積エネルギーは30μJ(標準値)。ターンオン時の遅延時間は14.6ns(標準値)で、ターンオフ時は20.8ns(標準値)。立ち上がり時間は36.2ns(標準値)。立ち下がり時間は10.2ns(標準値)。ターンオン時のエネルギーは325μJ(標準値)、ターンオフ時は23μJ(標準値)。ボディーダイオードの逆回復電荷量は155nC(標準値)である。パッケージは3端子TO-247。動作接合部温度範囲は−55〜+175℃である。すでに量産を始めている。価格は明らかにしていない。

 同社は2020年中にSiCパワーMOSFETの品ぞろえを拡充する計画である。オン抵抗などの特性やパッケージなどが異なる製品を市場に投入する予定という。車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q101」に準拠した製品も市場投入する考えだ。