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 新型コロナウイルスの影響で、多くの展示会が中止や延期に追い込まれている。例えば、2020年4月に開催予定だった産業機械の見本市「ハノーバーメッセ(Hannover Messe)」。一旦は7月に開催を延期したものの、最終的に中止となった。そのような中、機械部品メーカーのドイツ・イグス(igus)は2020年5月20日、Web上でバーチャル展示会を始めた。例年、大きなブースを構えて出展していたハノーバーメッセの代替ともいえる取り組みである。

イグスのバーチャル展示会
イグスのバーチャル展示会
(出所:イグス)
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 具体的には、ドイツ西部に位置するケルン市の本社敷地に、広さ約400m2の実際の展示ブースを設営した。同社の100点以上の製品を並べた上で、360度カメラで撮影し、その内容を公式サイトで公開している。訪問者は、まるでグーグルマップの「ストリートビュー」のように、ブラウザから仮想的な展示ブース内を歩き回れる仕組みだ。

 展示ブース内の製品には、説明ページへのリンクが貼ってある。気になる製品を見つけた訪問者は、クリックすると詳しい説明を閲覧できる。また、所々にいる同社の説明員をクリックすれば、動画が開き、映像と音声で説明を受けられる。あらかじめ訪問予約をしておけば、あたかも同社の担当者と一緒にブースを見て回る体験も可能だ。

 例えば、ケーブルキャリアの新製品「オートグライド 5」を展示している。ケーブルキャリアとは、ケーブル収納用の保護管のこと。移動するロボットや工作機械などの動きに合わせて変形し、ケーブルを保護する役割を果たす。オートグライド 5では、まず床に付属の金属ロープを一直線上に設置しておき、このロープ上を保護管が走行する。同社の従来製品と比べて構造がシンプルなため、取り付け時間を約88%減らせるとしている。

ケーブルキャリア「オートグライド 5」
ケーブルキャリア「オートグライド 5」
(出所:イグス)
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 同社によると、2019年のグループ全体の売上高は、前年比2%増の7億6400万ユーロ(約897億円)。ただし2020年の売上高は、年初の4カ月で前年同期比11%の減少があったとしている。