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負傷者の救出しやすさも評価

 今回の変更では、安全性評価に事故後の安全性も加えた。事故後は迅速に緊急サービスに事故を知らせ、医療支援を受けられるようにすることが死傷者の低減につながる。そのためCTIF(国際消防救助協会)と提携し、衝突後の安全性を向上するための新しい評価基準を開発した。

 最近では、衝突時に室内空間を保つため車両構造材に高張力鋼などが使われ、切断には特殊な装置が必要になる。エアバッグやシートベルトプリテンショナーの普及により、事故時に作動しなかった起動用火薬が爆発する危険もある。そのため、事故後の車両から乗員を救助する際に、救助隊員がエアバッグやプリテンショナーなどの重要な配線の位置と潜在的な危険を知り、車体を切り開くのに最適な場所を識別できる正確な車両情報が必要となる。

 こうした情報をまとめたレスキューシートを容易に入手できるようになっていると高評価が与えられる。また、脱出のしやすさ、電動ドアハンドル、安全支援システムとして事故時に緊急サービスへ自動で電話や信号が送信される「eCall機能」なども評価する。

 これらの変更により、消費者は2019年までの評価と単純に比較することはできなくなる。Euro NCAPは「いずれにしても車両購入時に『五つ星』のモデルを選ぶことが重要だ」とした。

 また、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、過去数カ月間の衝突試験評価は一時中断されている。例年であれば5月末頃に数車種の評価が発表されるが、2020年は夏以降の発表になる。