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特定顧客専用のカスタムCortexを開発

 Armは上述したOn the Shelf型(既製服型)のプロセッサーコアに加えて、顧客要求でのカスタムコア開発についても正式発表した。スマートフォン事業では、例えば機器の互換性維持のために「同じ」であることは重要だった。スマホが世界中にほぼ拡散した今、新たなアプリケーションに向けては、顧客の要望に耳を傾ける必要がある。それを狙ったようにオープンソースのCPUコア「RISC-V」が登場し、既製服型でないCPUコアへの期待が高まっている。

 アームによれば、以前から「Built on Arm Cortex Technology」と呼ぶカスタマイズサービスがあったという。これは既製服型のCPUコアを顧客の要望に応じて調整するものである。一方、今回発表になった「Arm Cortex-X Custom」は、開発の初期段階から顧客と打ち合わせをして、その顧客向けに特化したCortex-Xコアを開発提供する。

 「既製服型のCPUコアは多くの顧客に使ってもらえるように、性能、消費電力、チップ面積のバランスをとって開発している。ただし、顧客の中には、多少チップ面積が大きくなっても、もっと高性能のコアが欲しい、という要望もある」(アーム)。こうした声に応えたのがCortex-Xコアとのことだった。Cortex-Xコアは基本的に特定の顧客向けだが、既製服型のCortexコアと同じサポートが提供される。

 ArmではISA(命令セット、アーキテクチャー)をライセンスする事業を以前から行っており、オンライン会見ではそれとの違いに関する質問が出た。ISAのライセンスの場合はコアの設計は顧客が行う。一方、Arm Cortex-X Customの場合は、コアの設計はArmが行う。「顧客の開発負荷が少ない」(アーム)とした。

「Arm Cortex-X Custom」の概要
「Arm Cortex-X Custom」の概要
Armのスライド
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Arm Cortex-X Customで開発したコアの例「Cortex-X1」
Arm Cortex-X Customで開発したコアの例「Cortex-X1」
チップ面積は大きいが、性能は高い。Armのスライド
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