ラジオとテレビ兼営の放送事業者である毎日放送(MBS)と認定放送持株会社のMBSメディアホールディングスは2020年5月28日、同日開催の両社の取締役会において2021年10月1日付で毎日放送のラジオ事業を独立した会社とする方針を決議したと発表した。
MBSではこれまで、「ラジオとテレビをあわせ持つMBSだからできたことがある、シナジーを生み出すことが大事」との考えに基づき、ラジオとテレビの兼営にこだわってきた。今回は、「毎日放送ラジオが将来にわたって発展していくには、独立した会社として迅速な経営判断と機動的な業務執行を行うことが必要であり、自主独立の精神が高まることで新しいビジネスを生み出すこともできるとの判断にいたった」という。認定放送持株会社体制となって3年がたち、会社は別でもグループ内でシナジーを生んでいくことは十分可能だという手応えをつかんだことも背景にあるという。
2020年5月28日付で、MBSメディアホールディングス100%出資で分割準備会社を設立した。この会社に毎日放送のラジオ事業を承継させる吸収分割方式を採用する。総務大臣による放送免許の承継許可などを得られることが条件になるが、2021年10月にラジオ事業会社の事業を開始する。
2021年に毎日放送は開局70周年を迎えるが、ラジオとテレビがそれぞれ別会社として新たな歩みを始めることになる。