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 米Analog Devices(ADI)は、ソフトウエアを使って設定可能な4チャネル構成の入出力IC「AD74412R/AD74413R」を発売した(ニュースリリース)。同社によると、「ソフトウエアによる設定を可能にした入出力ICの製品化は業界初」という。4チャネル分の入出力回路を集積しており、それぞれのチャネルの機能をユーザーがソフトウエアを使って設定できる。設定可能な機能(同社は動作モードと呼ぶ)は、アナログ電圧入力、アナログ電流入力、アナログ電圧出力、アナログ電流出力、デジタル入力、測温抵抗体(RTD)による温度測定の6つである。それぞれの機能において、電圧値や電流値などもユーザーが設定できる。ソフトウエアによる設定は、SPIがQSPI、MICROWIRE、DSPの規格に準拠した4線式シリアルインターフェースを介して実行する。

ソフトウエアを使って設定可能な4チャネル構成の入出力ICを搭載した具体的な応用例。
ソフトウエアを使って設定可能な4チャネル構成の入出力ICを搭載した具体的な応用例。
Analog Devicesのイメージ
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 具体的な応用先は、ビル管理システムや工業用プロセス制御などに向けた入出力(I/O)モジュールやA-D変換モジュール、チャネルモジュールなどである。これらは、ビルや工場、プラントなどに設置された機械や計測器、センサーなどを接続するもので、新規設置時や再配置時にはコストと人手かかかる手動設定が必要だった。「新製品を使えば、遠隔地から迅速かつ容易に新規設置や再設置が可能になる。このため、ビルや工場などへの実装のスピードや柔軟性を高められると同時に、コストやダウンタイムを削減できる」(同社)という。

 各入出力端子(スクリュー端子)の耐電圧は±40VDCである。このため配線ミスやサージ現象によって発生した過電圧に耐えられる。さらにオンチップ・ライン・プロテクターと呼ぶ機能を搭載しており、入出力端子で電位が電源電圧(AVDD)より高くなった場合に新製品への電力供給を止める。ΔΣ方式の16ビットA-D変換器を1個と、抵抗ストリング方式の13ビットD-A変換器を4個搭載した。これらを使って、4つの入出力チャネルの設定を可能にするほか、内部診断機能を実現している。このほか、A-D変換器とD-A変換器の駆動に使う+2.5V出力の基準電圧源や、ゼロ電圧出力が可能なチャージポンプ回路、温度センサーなどを集積した。

 AD74412RとAD74413Rの違いは、HART(Highway Addressable Remote Transducer)機能への対応にある。AD74413Rは対応するが、AD74412Rは対応しない。パッケージは2製品どちらも、実装面積が9mm×9mmの64端子LFCSP。動作温度範囲は−40〜+105℃である。すでに量産を始めている。1000個購入時の参考単価は、AD74412Rが7.47米ドル、AD74413Rが8.55米ドルである。