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 米Analog Devices(ADI)は、絶縁耐圧が5.7kVRMSのRS-485/RS-422トランシーバーIC「ADM2867E」を発売した(ニュースリリース)。絶縁型RS-485トランシーバーに絶縁型DC-DCコンバーターを組み合わせた。従って、信号ラインと電源ラインの両方を入出力間で絶縁できる。特徴は、国際的なEMI規制値である「EN55032クラスB」や「CISPR32クラスB」を「両面プリント基板を使っても余裕度を持ってクリアできる」(同社)ことにある。このため、EMI対策に費やす設計コストを抑えられるという。具体的な応用先は、HVAC機器や、産業用フィールドバス搭載機器、ビルディングオートメーション機器、電力メーターなどである。

絶縁耐圧が5.7kV<sub>RMS</sub>のRS-485/RS-422トランシーバーIC
絶縁耐圧が5.7kVRMSのRS-485/RS-422トランシーバーIC
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 絶縁部には、同社独自技術「iCoupler」を適用した。これは、2つのコイルで薄い誘電体を挟むことで絶縁を実現する技術である。全二重通信に対応する。データ伝送速度は最大25Mビット/秒。瞬時コモンモード除去電圧(CMTI)は250kV/μs(最小値)と高い。絶縁型DC-DCコンバーターの入力電圧範囲は+3.0〜5.5V。その出力電圧は+3.3Vもしくは+5.0Vのどちらかを端子設定で選択できる。絶縁型RS-485トランシーバーの入力側の電源電圧範囲は+1.7〜5.5V。出力側の電源電圧は、絶縁型DC-DCコンバーターの出力電圧を利用する。つまり、+3.3Vもしくは+5.0Vのどちらかになる。絶縁型RS-485トランシーバーがサポートする接続バスノード数は196個(入力インピーダンスが72kΩのとき)である。

 

 静電気放電(ESD)耐圧は、トランシーバーの入出力端子において、接触放電モデルで最大±12V、気中放電モデルで最大±15kVを確保した。いずれも「IEC61000-4-2」規格をクリアできる。短絡保護機能や開放保護機能、フローティング入力に対するフェールセーフ機能などを用意した。パッケージは、実装面積が10.15mm×10.05mmの28端子SOP。沿面距離は8.0mmを確保した。動作温度範囲は−40〜+105℃。すでにサンプル出荷と量産出荷を始めている。1000個購入時の米国における参考単価は6.99米ドルである。

 このほか、半二重通信に対応する絶縁型RS-485トランシーバーIC「ADM2561E」を併せて発売した。パッケージは、実装面積が10.15mm×10.05mmの28端子SOP。沿面距離は8.0mmである。すでにサンプル出荷を始めている。量産出荷を2020年6月に始める予定。1000個購入時の米国における参考単価は5.28米ドルである。