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 NTT東日本とクラスメソッドは2020年6月8日、共同出資の新会社「ネクストモード」の事業戦略に関する報道関係者向け説明会を開催した。2020年7月1日付で設立する新会社は、クラスメソッドが持つクラウド上のシステム開発ノウハウとNTT東日本の光回線や営業力を組み合わせて、パブリック・クラウド・サービスを地方の中堅・中小企業に提供するビジネスを展開する。2025年に160億円の売り上げを目指す。

 新会社はパブリッククラウドを使った情報システムの導入前コンサルティングから実際のシステム構築、構築後の保守運用、クラウドに接続するネットワークの整備などを一気通貫で手掛ける。米アマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services)や米グーグル(Google)、米マイクロソフト(Microsoft)のパブリッククラウドを扱う。営業は主にNTT東日本の各地の法人営業部門がクラスメソッドと連携しながら展開する。

 「これまでクラウドの導入企業は首都圏や関西圏など都市部に集中していた。今後クラウドは地方にも広がるとみているが、クラウドサービスを販売する大手各社は地方での対応に苦慮している。当社であれば地方都市でもオンサイトで顧客対応できる」。ネクストモードの里見宗律社長はこう語り、NTT東日本が東日本一帯に配置している法人営業の体制が強みになるとの認識を示した。

 NTTグループ内でのすみ分けについて里見社長は「超大企業に対してはこれまでもNTTコミュニケーションズやNTTデータがクラウドを提供している。関西圏以外と首都圏の中堅・中小企業を主なターゲットとする。また、NTTグループ内でパブリッククラウド専業の会社は他にない」とした。今後の事業展開については「3大クラウドに固執するわけでなく、米IBMや中国系など他のクラウドも展開していきたい」(里見社長)と意気込みを語った。