日本医療ベンチャー協会が2020年6月15日にオンラインで開催した設立3周年記念シンポジウムに日本医師会の今村聡副会長が登壇し、国産医療用AI(人工知能)プラットフォームの推進を訴えた。

 今村副会長は、ウィズコロナ・アフターコロナ時代の医療について「AIやPHR(Personal Health Recod)が非常に重要になる」としたうえで、日本の医療現場の課題としてAI活用が米中に後れを取っているとして「米国のGAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)、中国のBATH(バイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイ)に対抗していけるだろうか」と危惧を示した。さらに、医療情報は患者の機微な診療情報なども含んでいることから、「海外のAIシステムを利用することでいいのか」(同)として、国産医療用AIプラットフォームの推進を訴えた。

 今村副会長は日本医師会が内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期(2018年度~2022年度)として採択された研究開発事業「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」の一環として取り組む医療用AIプラットフォームを紹介。AIサービスを提供する事業者と、利用者である医療機関の間をつなぐAIプラットフォームを担うための「日本医師会AIホスピタル推進センター」を2020年度内に設立予定だとした。

 この他に、シンポジウム冒頭では自民党の今枝宗一郎衆院議員が、今回の新型コロナ禍について「IT・AIをもっと活用していればと感じている人も多い。特に保健所業務はすさまじい負荷がかかった」としたうえで、今後について「そこにIT・AIが入っていくことでさらに頑張れる。ウィズコロナ時代を乗り切るためにヘルステックは一番重要だ」とした。