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 米Qualcomm(クアルコム)は2020年6月16日、Snapdragon 600シリーズ初の5G向けSoC「Snapdragon 690 5G Mobile Platform」を発表した(Qualcommのプレスノート)。最新のAIエンジンやエンターテインメント向け機能を搭載。フィンランドHMD Global、韓国LG Electronics、米Motorola、中国TCL、Wingtechのほか、シャープなどが今後開発するスマートフォンへのSnapdragon 690採用を表明している。Snapdragon 690搭載端末は、2020年後半にも販売開始見込みとなっている。

出所:Qualcomm
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 Snapdragon 690では、10億色超の色合いを再現する色深度10ビットの4K HDR動画や、192M画素の静止画、リフレッシュレート120Hzのディスプレー処理機能を提供する。加えて5Gコネクティビティーに対応することで、クラウドベースのゲームや多人数参加型ゲームなどをいつでもどこでも楽しめる環境を提供する。

 最新の第5世代Qualcomm AI Engineを搭載し、AI性能を前世代製品より70%超改善。高度なAIベースの画像処理や音声翻訳などを実現し、AIを使ったゲーム体験強化も可能にする。CPUはKryo 560を採用し、前世代製品より最大20%の性能向上を果たしている。

 5Gについては、Snapdragon X51 5Gモデム-RFシステムとのチップセットで、サブ6(6GHz未満の周波数帯)でのSA、NSA両方の5G NRに対応し、TDD、FDD、DSS(Dynamic Spectrum Sharing、動的周波数共有)、マルチSIMなどをサポートする。5G時のピーク時ダウンロード速度は2.5Gビット/秒、アップロード時速度も660Mビット/秒を実現する。