PR

 キヤノンは、100万画素のSPAD(Single Photon Avalanche Diode:単一光子アバランシェダイオード)を試作した。SPADとして業界最高水準の画素数である。1ビット出力で最大2万4000フレーム/秒(fps)を達成できる点も特徴にする。試作品を、例えばToF(Time of Flight)方式の3次元(3D)センサーで利用可能としている。ただし、研究開発品という位置付けなので、具体的な製品計画を一切明かさなかった。

図1:キヤノンが開発した100万画素のSPADのプロトタイプ
図1:キヤノンが開発した100万画素のSPADのプロトタイプ
(出所:キヤノン)
[画像のクリックで拡大表示]

 同センサーを搭載したカメラを、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)と共同で開発し、その成果をまとめた論文が、光関係の米国学会「OSA」発行の月刊誌「Optica」に掲載されたことを機にプレスリリースを出した(リリース)。

 論文によると、試作品の画素数は1024×1000で、大きさは11mm角。画素サイズは9.4μmである。180nm世代の製造プロセスで作製した。

 SPADは、APD(アバランシェ・フォトダイオード)の一種で、1つの光子の入射で大量の電子を生じさせる「アバランシェ現象」を利用して受光感度を高めている。3Dセンサーに向けたAPDの高画素品には、例えばパナソニックの縦型APDがある。画素サイズは6μmで、約100万(1200×900)を達成し、2020年2月の「ISSCC 2020」で発表した。

図2:CMOSとSPADの比較
図2:CMOSとSPADの比較
(出所:キヤノン)
[画像のクリックで拡大表示]