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 TDKは、自動車の機能安全規格「ISO 26262 ASIL-D」への対応が可能な磁気角度センサーIC「TAD4140」を発売した(ニュースリリース)。トンネル磁気抵抗(TMR:Tunnel Magneto Resistance)素子を使う磁気角度センサーICである。特徴は、信号処理ユニットとTMRブリッジ回路を2個ずつ搭載し、2つの分離独立した出力系統を用意した点にある。このため「ASIL-Dが求める要件を満足できるようになった」(同社)という。すでに同社は、TMR素子を使う磁気角度センサーIC「TAD2141」を製品化しているが、信号処理ユニットとTMRブリッジ回路は1個ずつしか搭載していなかった。

ASIL-Dへの対応が可能なTMR方式の磁気角度センサーIC
ASIL-Dへの対応が可能なTMR方式の磁気角度センサーIC
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 今回の新製品は、車載用電子機器や産業用電子機器などに向ける。具体的な応用先は、電動パワー・ステアリング・システム用ブラシレスDCモーターや、ワイパー用アクチュエーター、電動クラッチ用モーターなどの制御である。

 360度の非接触角度測定が可能である。キャリブレーション機能を搭載しており、利得やオフセット、直交性の静的と動的な温度ドリフトを補正できる。このため−40~+150℃の全動作温度範囲において、角度検出誤差は最大±0.35度に抑えられる。室温における角度検出誤差は±0.05度と小さい。同社によると、「業界最高水準の角度検出精度を実現した」という。検知可能な磁束密度の範囲は、標準時に20m~80mT、拡張時に80m~120mTである。検出結果はデジタル信号で出力する。信号形式は、PWM形式と、ABZ形式、UVW形式、4線式SPIに対応する。

 パッケージは16端子TSSOP。同社従来のTAD2141と同じパッケージを採用した。このため、「最初はTAD2141を採用しておき、必要に応じて冗長性を持つ今回の新製品に切り替えるといった対応が可能になる」(同社)という。すでにサンプル出荷を始めた。量産は2020年第4四半期を予定する。価格は明らかにしていない。