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 米Evernote(エバーノート)の共同創業者で元CEOのPhil Libin(フィル・リービン)氏は2020年7月7日、「Zoom」や「Google Meet」といったビデオ会議アプリや「YouTube」といった動画サービスで利用できる新しいプレゼンテーションアプリ「mmhmm」(ンーフ―)を発表した。従来のビデオ会議に比べて、背景の設定やプレゼンターの縮小・拡大など柔軟性が高く、視聴者の注目を集めるプレゼンを制作できるのが最大の特徴である。同氏らが創業した米All Turtlesの傘下である米mmhmmが開発した。デモを見た、著名な米ベンチャーキャピタル(VC)Sequoia Capitalがすぐにmmhmmへの出資を決断。同社への期待の高さがうかがえる。

 mmhmmはビデオ会議向けにさまざまな機能を備える。例えば、従来のビデオ会議に比べて、自由度が高い背景を手軽に制作できる。室内や室外、アニメーションなど多様な背景を選択できるほか、テレビのニュース番組のように、自分の後ろ側に背景とは別の画像を張り付けられる。

室内の背景画像に、日本で撮影した写真を張り付けた様子。画像の人物がPhil Libin氏
室内の背景画像に、日本で撮影した写真を張り付けた様子。画像の人物がPhil Libin氏
(出典:公式動画をキャプチャーしたもの)
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 この画像をプレゼン資料に置き換えれば、プレゼン資料を見せつつ、プレゼンター本人が顔を見せながら説明できる。従来の主要ビデオ会議では、相手にプレゼン資料を見せるか、あるいはプレゼンターの顔を見せるかのいずれかしかできなかった。

 プレゼンターの縮小・拡大が可能。プレゼン中、資料をよく見てもらいたい場合はプレゼンターを小さくし、講演者の話に集中してほしい時にはプレゼンターを元の大きさに戻せる。

プレゼン資料を見やすくするためにプレゼンターを小さくできる
プレゼン資料を見やすくするためにプレゼンターを小さくできる
(出典:公式動画をキャプチャーしたもの)
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 細かなグラフや数字が多数記載されている場合はスライドを拡大しつつ、プレゼンターを半透明にして、相手に顔とそのスライドを見せながら説明できるようにする。その半透明な状態のプレゼンターを小さくしてグラフ上に配置し、プレゼンターが強調したい箇所を指し示すこともできる。

半透明な状態のプレゼンターを小さくしてグラフ上に配置し、強調したい箇所を指で示している様子
半透明な状態のプレゼンターを小さくしてグラフ上に配置し、強調したい箇所を指で示している様子
(出典:公式動画をキャプチャーしたもの)
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 他にも、背景とは別に、Webブラウザーの画面やスマートフォンの画面を配置・表示できる。スマホ画面を表示しながら、縦持ちしていたスマホを横持ちにすると、その画面も横表示にリアルタイムで切り替わる。ライブ番組も表示可能で、その番組を見ながらリアルタイムにコメントできる。

横持ちしたスマホの画面を表示している場面
横持ちしたスマホの画面を表示している場面
(出典:公式動画をキャプチャーしたもの)
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 「Dynamic Decks」と呼ぶプレゼンの録画機能も備える。この録画リンクをプレゼン相手に送って視聴してもらう。視聴者側で、そのプレゼンをある程度コントロールできる。例えばスライドを先に進めたり、プレゼンターを消したり、戻したりできる。

 「Multiplayer」と呼ぶ機能を使えば、離れた場所にいる2人が同じ画面を共有しながらスライドを操作してプレゼンできる。この2人が連携しつつプレゼンできる。一方が話しているとき、もうひとりは小さくする、といった使い方ができる。

 今後も、さまざまな機能を追加する予定とする。現在、mmhmmは招待者限定でベータテスト中。さまざまな使い方を試す人を募集しており、mmhmmのWebサイトから申請できる。なお、mmhmmは現状でmacOS向けのアプリである。

■変更履歴
公開当初、最初の段落に「同氏らが創業した米All Turtlesが開発した。All Turtlesには、著名な米ベンチャーキャピタルSequoia Capitalが出資している。」としていましたが、正しくは「同氏らが創業した米All Turtlesの傘下である米mmhmmが開発した。デモを見た、著名な米ベンチャーキャピタル(VC)Sequoia Capitalがすぐにmmhmmへの出資を決断。同社への期待の高さがうかがえる。」でした。おわびして訂正します。本文は修正済みです。 [2020/07/11 14:30]