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 東芝デジタルソリューションズ(TDSL)の島田太郎社長は2020年7月16日、社長就任後初めての会見をオンラインで開いた。GAFAなどの海外プラットフォーム事業者を例に挙げて「モノからコトではなく、コトが起きるような場所を用意すればデジタル変革(DX)を起こせる」と抱負を述べ、新たなプラットフォーム事業者を目指すことを明らかにした。

 島田社長はシーメンス日本法人の専務執行役員から転じ、2018年10月にコーポレートデジタル事業責任者として東芝に入社。同社の執行役常務を経て2020年4月にTDSL社長へ就任した。東芝は電力などの社会インフラや電子デバイス事業などを基に「CPS(サイバー・フィジカル・システム)テクノロジー企業」を目指すと掲げている。CPSとは実世界(フィジカル)のデータをデジタル技術で収集し、サイバー空間で分析・活用して実世界に付加価値をもたらす仕組みを指す。GAFAはこれまでサイバー空間で集めたデータを中心に収益を上げてきたが、今後は東芝グループがCPS戦略で狙うのと同じ、実世界のデータを起点にした事業領域を手がけるようになると島田社長は予測している。

東芝デジタルソリューションズ(TDSL)の島田太郎社長
東芝デジタルソリューションズ(TDSL)の島田太郎社長
(出所:東芝デジタルソリューションズ)
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 TDSLは東芝グループの社会インフラ技術などを基にしたデータサービス事業の「中核的な役割を担う」(島田社長)という。例えばPOS(販売時点情報管理)システムで国内で6割のシェアを持つ東芝テックは買い物客のスマートフォンにレシートが届く「スマートレシート」を通じて、購買履歴データを活用した新しいビジネスに乗り出す方針だ。東芝テック以外のPOSにも技術を提供して、2020年度に10万店舗での導入を目指すと明かした。

 島田社長はこのほかにもグループで事業アイデアを募るピッチ大会を繰り返しており、既に31件の事業化を進めていると明かした。様々な既存の企業顧客などとの接点を活用してマッチングの場を作り、既存事業のCPS化によって収益力の高いデータサービスを目指すという。