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 ジュピターテレコム(J:COM)は2020年7月16日、J:COM営業車を対象にしたJ:COM MaaS(ライドシェアサービス)の実証実験を同日に開始したと発表した。

 J:COMは同日に定例会見を実施、その中で「社会課題への対応」や「地方創生に貢献」に向けた4つの取り組みの1つとして、ライドシェアサービスの実証実験を説明した。

 J:COMは現在、全国で約4500台の営業車両を有しており、営業スタッフ自身が1人1台の車両を運転し、利用者の自宅を訪問している。実証実験では、営業スタッフ複数人が相乗りできる大型車両(専属ドライバーが運転)を導入し、営業活動の送迎サポートを行う。

 営業スタッフが「J:COM MaaSアプリ」を使って乗車場所と訪問先、到着希望時間を指定すると、即座に最適な車両選定と走行経路が算出される。そして、ドライバーには目的地までのナビゲーション情報が通知され、営業スタッフには乗車予定時刻や到着予定時刻が記載された乗車パスが発行される。SWAT Mobility JapanがMaaSアプリケーションサービスの提供で協力した。

 実証実験は、J:COM東京の東エリア(東京都練馬区、埼玉県和光市・新座市)およびJ:COM堺(大阪府堺市や和泉市など)において、営業スタッフ約230人を対象に車両台数6台でスタートした。順次拡大しながら、2020年12月31日まで実施する。会見において他社の実験との違いについて、「モデル的なものではなく、実利用において検証を進めるものであり、リアルな実証実験である」(石川雄三社長)という点を強調した。

 J:COMは将来的に、地域において移動手段が失われていくという深刻な社会問題へ対応するためのサービスを検討する。例えば、「生活圏内を自由に移動できるサービス」「病院などの特定施設へ移動できるサービス」「マンションから駅までの送迎サービス」「生鮮食品や生活用品、料理のデリバリーサービス」などである。

「J:COM MaaS」のビジョン
「J:COM MaaS」のビジョン
(ジュピターテレコムの定例会見資料から)
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 J:COMが会見で取り上げた残る3つの取り組みは、「コミュニティチャンネルを通じた地域社会への貢献」「地域の子ども教育支援に向けたICT教育への貢献」「TVオンライン診療による地域の医療課題を解決」である。地域のICT教育普及に向けては、ハード面では通信と端末の提供、ソフト面では教育コンテンツの制作支援を行う。「ハードとソフトをワンストップで提供し、かつサポートを継続的に実施することにチャレンジしたい」(石川社長)とした。

 TVオンライン診療については、「テレビ画面が使えることが大きな特徴。福岡と東京で実施した実証実験では、操作が簡単で、互いの表情がわかると、医師と患者の双方から高い評価を得た。TVオンライン診療のリーディングカンパニーを目指す」(石川社長)と述べた。「2021年に実際のビジネスにつなげていきたい」とし、ステークホルダーとの連携強化など準備を進める方針である。

TVオンライン診療の提供
TVオンライン診療の提供
(ジュピターテレコムの定例会見資料から)
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 J:COMは、2020年度の挑戦として、このほか「利用者ニーズの変化への対応」と「ニューノーマルへの対応」を挙げた。利用者ニーズの変化への対応としては、同社の新STB「J:COM LINK」の進化を挙げた。

 「ニューノーマルへの対応」として、「J:COM MOBILEの進化」「NET環境の高度化」「非接触型サービスの充実」を挙げた。J:COM MOBILEの進化に向けた新たな施策として、「最低速度の1Mbps化」と「SIM単体売り」を行う。端末割引適用条件の拡大と販売経路の拡大を進めていく方針である。非接触型サービスについては、セルフインストールやオンライン契約、リモートサポートの充実を進める方針を示した。