アシックスは2020年7月21日、IoT(インターネット・オブ・シングズ)センサーをセットにしたランニングシューズ「EVORIDE ORPHE(エボライド・オルフェ)」の予約販売をクラウドファンディングサイト「Makuake」で始めた。同年11月以降に製品を発送する。同年12月からは、一部のアシックス直営店およびアシックスの直販サイトで一般販売する予定だ。直営店・直販サイトでの価格はシューズと専用センサーとのセットで3万3000円(税別)、シューズのみで1万2000円(同)。

アシックスのIoTランニングシューズ「EVORIDE ORPHE」
アシックスのIoTランニングシューズ「EVORIDE ORPHE」
(出所:アシックス)
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 アシックスとスマートシューズ開発ベンチャーのno new folk studioが共同開発した。製品は専用センサー、センサー装着用のくぼみがついたシューズ本体、スマートフォンのアプリから成る。センサーは3軸加速度センサーと3軸角速度センサー、Bluetooth Low Energyの通信モジュールを内蔵しており、走行時のセンサーの計測値をリアルタイムにスマホへ転送する。センサーの重さは20グラムで、シューズ本体と合わせた重さは300グラム弱。内蔵バッテリーで連続7時間の駆動が可能だ。

インソールを外し、靴底にあるくぼみに専用センサーを装着する
インソールを外し、靴底にあるくぼみに専用センサーを装着する
(出所:アシックス)
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 アシックスの研究部門がこれまで社内で蓄積してきた人の走行データと、今回のスマホアプリの計測値を基にした機械学習により、足のどの部分で着地しているか、足の外側から内側への倒れ込み(プロネーション)の角度、接地時間、ストライドの広さと高さ、接地のピッチ、着地時の衝撃などを算出する。スマホアプリでこれらの解析結果に加え、走りを改善するためのアドバイスやユーザーの走り方に応じたお勧めのトレーニング方法などを表示する。

スマホアプリによる走り方の分析結果の表示画面
スマホアプリによる走り方の分析結果の表示画面
(出所:アシックス)
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 アシックスの原野健一執行役員スポーツ工学研究所所長は「デジタル技術を使ったサービスは今後も大きくしていきたい」と語り、IoT製品と連動したサブスクリプションサービスなどを検討していることを示唆した。海外展開については「同製品の試作品を2020年1月に米展示会のCESで参考展示した際に大きな反響があった。日本市場でのフィードバックを基にグローバル展開していきたい。将来は全てのシューズにセンサーが内蔵されているといった世界を目指したい」(原野所長)としている。