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 NECは、ロボットのティーチング作業を自動化する人工知能(AI)技術「目標指向タスクプランニング」を開発した(ニュースリリース)。ロボットを利用する現場の作業者が作業目標を指示するだけで、それを達成する動作をロボットが自動で生成する(図1、2)。ロボットの専門家でなくても設定できる上、従来に比べてティーチング時間を縮められるので、作業変更が頻発して環境が変わりやすい現場でもロボットを導入・活用しやすくなるという。

図1:「目標指向タスクプランニング」による効果
図1:「目標指向タスクプランニング」による効果
(出所:NEC)
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図2:「目標指向タスクプランニング」を適用したピック&プレース自動化ロボット
図2:「目標指向タスクプランニング」を適用したピック&プレース自動化ロボット
(出所:NEC)
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 例えば入荷部品の棚入れ作業において、現場作業者が「複数の部品を棚上のトレーに仕分ける」という作業目標を指示すると、ばらばらに置かれた複数の部品を適切な順序でピックアップし、棚にぶつかることなくトレーまで運ぶように、作業手順とロボットの動作を自動で最適化する。従来、部品や棚の配置に応じた作業手順の作成とロボット動作の設定には2~3時間かかっていたが、新技術によって数分に短縮できる。

 置き直しなど設定外の事象が起きても、AIが自動で対応。作業目標の達成に向けた手順をその場で計画し、設定し直す。そのため、ロボット用に特別に環境を整備する手間がかからない。従来は、棚の付近や作業台に関係ない部材を混入させないなど、例外が発生しないように周辺環境を整えたり、事前にさまざまな状態を想定して作業手順を設定しておいたりする必要があった。

 新技術の一部には、東京工業大学 工学院システム制御系 准教授の山北昌毅氏らのグループと共同研究した成果を活用している。同社は2020年9月から、オリックス・レンテック(東京・品川)のショールーム「Tokyo Robot Lab.」(東京都町田市)において新技術を用いたピック&プレース自動化ロボットをデモ展示する。さらに、同年10月25~29日に米国ラスベガスで開催予定の国際会議「IROS2020:IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems」でも、新技術を発表する予定だ。