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 富士通は2020年7月30日、2020年4~6月期連結決算(国際会計基準)を発表した。売上収益(売上高に相当)は前年同期比4.3%減の8027億円、営業利益は同558%増の222億円と減収増益だった。時田隆仁社長は「国内は製造業や流通、ヘルスケアなどが新型コロナウイルス感染拡大の影響で厳しかった」と説明した。

富士通の時田隆仁社長
富士通の時田隆仁社長
撮影:日経クロステック
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 新型コロナウイルス感染拡大の影響による売上収益の減少幅は358億円だった。国内はプロジェクトの実施時期の見直しや中小の顧客に対する商談活動の停滞が響いたほか、海外はロックダウンなどの影響を受け、国内外合わせて655億円のマイナス要因があった。一方、テレワークが増えたことによりパソコンやITインフラ増設の引き合いが増えたことなど、296億円のプラス要因もあった。

 「大手の顧客は早い段階からプロジェクト実施時期の見直しの話があったため、2020年度の予測は立てやすかった」と時田社長は話す。一方、中小企業やヘルスケアなどは計画の中断も比較的多かったという。

 セグメント別では、システムインテグレーションや大型コンピューター、通信設備などで構成する「テクノロジーソリューション」セグメントは売上収益が前年同期比0.3%増の6791億円、営業利益が同66.8%増の126億円だった。

 同セグメントの内訳を見ていくと、「ソリューション・サービス」は公共分野のシステム構築案件が増えた半面、製造業や流通、ヘルスケアなどのシステム構築案件が新型コロナの影響を大きく受け減収となった。「システムプラットフォーム」はメインフレームの商談増加やスーパーコンピューター「富岳」の出荷、5G(第5世代移動通信システム)基地局の引き合いが増加し増収となった。「海外リージョン」は欧州やアジアを中心にコロナの影響が大きく減収となった。

 同社は併せて、2021年3月期の通期予想も発表した。売上収益は3兆6100億円で前期比6.4%減とする一方、営業利益は同0.2%増の2120億円、当期利益は横ばいの1600億円と、売り上げが減少しても前期と同程度の利益を確保する見通しとしている。