PR

 Elon Musk(イーロン・マスク)氏が創業したBMI(Brain Machine Interface)の米新興企業Neuralink(ニューラリンク)は2020年8月28日(現地時間)、開発中の脳直結型装置の進捗を明らかにした。19年7月に公開した装置に比べてコインほどの大きさに小型化し、無線によるデータ送信機能を内蔵するなど大幅に進化させた。装置を埋め込む外科手術用ロボットや、豚に装置を埋め込んで動作する様子を披露し、開発が順調であることを訴えた。

発表会に登壇するMusk氏。左側にあるのが、手術用ロボット
発表会に登壇するMusk氏。左側にあるのが、手術用ロボット
(出所:イベント動画をキャプチャーしたもの)
[画像のクリックで拡大表示]

 今回披露した脳直結型装置を「LINK V0.9」と呼ぶ。大きさは23mm×8mmで、頭がい骨と同程度の厚さとする。1024チャネル分の電極や半導体部品、2次電池のほか、6軸のモーションセンサー、温度センサー、圧力センサーなどを備える。無線充電機能があり、満充電にすると終日動作するという。充電は一晩かかる。

 取得したデータは、無線で5~10m先の外部に送れる。データ伝送速度はM(メガ)ビット/秒級とする。従来は、電極や半導体部品などを備える小型モジュールを頭部に埋め込み、耳の後ろ側にある別の装置と有線で接続して、この装置を通じて外部と無線通信していた。

左側が19年の脳直結型デバイスで、右が今回のコインサイズのもの
左側が19年の脳直結型デバイスで、右が今回のコインサイズのもの
(出所:イベント動画をキャプチャーしたもの)
[画像のクリックで拡大表示]
「LINK V0.9」を持つMusk氏
「LINK V0.9」を持つMusk氏
(出所:イベント動画をキャプチャーしたもの)
[画像のクリックで拡大表示]
「LINK V0.9」の概要
「LINK V0.9」の概要
(出所:イベント動画をキャプチャーしたもの)
[画像のクリックで拡大表示]

 外科手術用ロボットは、全身麻酔なしで1時間未満で処置が終わり、手術した日に帰宅できることを目標に開発したという。

外科手術用ロボット
外科手術用ロボット
(出所:イベント動画をキャプチャーしたもの)
[画像のクリックで拡大表示]

 発表会では、脳直結型装置を埋め込んだ豚が元気そうに活動しつつ、リアルタイムでデータを取得できている様子を見せた。現時点で、埋め込んでから約2カ月が経過したという。加えて、同装置から取得した信号を基に推定した豚の動作と、実際の豚の動作が一致しているかどうかを調べた様子を見せた。この結果、実際の動作と推定した動作がほぼ一致していることをアピールしていた。

豚に埋め込んだ脳直結型デバイスで測定した結果をリアルタイムで表示している。
豚に埋め込んだ脳直結型デバイスで測定した結果をリアルタイムで表示している。
(出所:イベント動画をキャプチャーしたもの)
[画像のクリックで拡大表示]
脳直結型デバイスで取得した信号を基に推定した豚の動作と、実際の豚の動作が一致しているかどうかを調べている。その結果、ほぼ一致していた。
脳直結型デバイスで取得した信号を基に推定した豚の動作と、実際の豚の動作が一致しているかどうかを調べている。その結果、ほぼ一致していた。
(出所:イベント動画をキャプチャーしたもの)
[画像のクリックで拡大表示]