サンデンホールディングス(HD)はアルゴグラフィックスとNECと連携し、設計・生産のプロセスをグローバルで一元管理するPLM(Product Lifecycle Management)システムを導入した()。これまで拠点ごとに管理していたCADデータやBOM(Bill of Material、部品表)データなどを集約して管理し、全社でプロセスの標準化や設計工数の削減、在庫管理の適正化、調達コストの削減を図る。まず、2020年8月から国内拠点で本格稼働させ、順次、海外拠点にも展開する予定だ。

図:サンデンHDに導入したグローバルPLMシステムの概要
図:サンデンHDに導入したグローバルPLMシステムの概要
(出所:サンデンHD、アルゴグラフィックス、NEC)
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* 3社のニュースリリース:https://jpn.nec.com/press/202008/20200819_01.html

 サンデンHDは従来、世界各地の拠点がそれぞれ設計・生産して現地ニーズに対応してきた。しかし、図面や部品単価、在庫量などを拠点ごとに管理していたため、さまざまな課題が生じていた。例えば、品番体系が共通化されておらず情報の取得に時間がかかる、同じBOMを使っているのに拠点によって購買単価が異なる、拠点間で類似部品を効率的に流用できないといった問題が顕在化していたという。そこで同社は、設計から生産に至るプロセス全体の最適化を目指し、PLMシステムの導入を決めた。

 3社の連携においてアルゴグラフィックスは、PLMプラットフォーム「3DEXPERIENCEプラットフォーム」〔フランスDassault Systemes(ダッソー・システムズ)〕とクラウド環境の構築・運用をサポートする。同プラットフォームを基盤とするデータ管理機能「ENOVIA」により、CADデータや設計BOMデータなど開発・設計用のデータをグローバルで一元管理し、チームでの設計開発業務を効率化させる。

 NECは、図面や仕様書、設計BOMの他、各拠点の生産BOMや案件情報、生産技術情報など、製品ライフサイクル全般にわたる技術情報を一元管理するPLMソフト「Obbligato」の導入を担当。グローバルで設計・生産をつなぐ基盤の構築と運用を支援する。サンデンHDの海外拠点への展開では、ITコンサルティングを手がけるフランスCapgemini(キャップジェミニ)と協業し、サポートしていく。

 グローバルでPLMの環境が整えば、BOMを核に設計・生産プロセスの標準化が進み、関連技術文書や3Dビューワーデータ、変更履歴情報、在庫・原価などの生産情報、含有化学物質情報などのさまざまな情報をBOMにひも付けて集約できる見込み。サンデンHDは、PLMシステムを各拠点の生産管理システムやERPとも連携させながら、グローバルで情報の一元化を図る。