日本航空(JAL)とNECは2020年9月4日、旅行領域でのデジタル活用について協業したと発表した。NECが和歌山県の南紀白浜空港などで取り組んでいる実証実験にJALが参画して複数の試験サービスを展開するほか、新たに羽田空港で顔認証決済による買い物の実証実験などに取り組む。
羽田空港での顔認証決済の実証実験は、JALの関連会社であるJALUXエアポートが運営する売店「ブルースカイ」のうち、第1ターミナル内の一部店舗で2020年10月下旬から始める。あらかじめ今回の実証サービスに登録した搭乗客が売店で買い物をする際、顔認証のみで支払いが完了する。
南紀白浜空港では、到着エリアに設置したカメラ内蔵のデジタルサイネージに、搭乗客それぞれの預け入れ手荷物がいつ返却されるかの見通しを表示する実証実験を2020年10月下旬に始める。搭乗客の顔認証データを基にマイレージの会員情報を参照し、優先返却の対象となる会員ステータスを保有しているかや、全体の預け入れ荷物数、優先返却の対象の荷物数などを考慮して、返却時刻の見通しを計算する。このほかカメラ内蔵のデジタルサイネージで記念撮影ができるサービスも提供する。