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 スマート・スケープ(東京・港区)とNECは共同で、製品データ管理ソリューション「SOLIDWORKS PDM」〔仏ダッソー・システムズ(Dassault Systemes)〕と3D類似形状検索ツール「SS4M」(スマート・スケープ)の連携オプション(以下、SS4M連携オプション)を開発した。NECのオリジナルツールとして、2020年9月23日から提供を開始した。

図:SS4M連携オプションの概要(出所:スマート・スケープ)
図:SS4M連携オプションの概要(出所:スマート・スケープ)
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 SOLIDWORKS PDMは、3D-CADデータの管理・共有を促すデータ管理ソリューション。一方のSS4Mは、3D-CADデータを蓄積したデータベースから、人工知能(AI)を活用して形状の似た3Dモデルを探し出すツールだ。検索結果の一覧から2つの3Dモデルを選ぶと、それらを重ね合わせてどの程度似ているかを比較する機能や、データの特徴量を基に自動でグループ分けする機能などを備える。

 新開発のSS4M連携オプションは、SOLIDWORKS PDMのアドオンとして実行される(図)。SOLIDWORKS PDMクライアント上でPDMボルト内にある部品やアセンブリを選択し、類似形状を検索すると、類似度順に結果を表示する。検索結果の形状を比較しながら目的のデータを特定し、選択してSOLIDWORKS PDM上でそのモデルの詳細を確認できる他、親子関係を追いかけながら取り付け構図を確認したり、部品の流用設計を実行したりできる。

 SS4Mのグループ分け機能にも対応しており、SOLIDWORKS PDMのメニューからグループ検索を実行できる。PDMボルト内の部品やアセンブリモデルを、SS4Mの類似形状検索データベースに自動で登録するファイル抽出ツールも提供する。

 SS4MオプションによってSOLIDWORKS PDMから類似形状を見つけやすくなるので、部品の標準化や流用設計が促進される。これにより、標準部品の利用によるコスト削減、過去のノウハウを生かした品質向上と開発リードタイムを短縮できるとしている。

 両社は2019年10月から、製造業向け3Dソリューション領域での連携強化を進めており、SS4M連携オプションは共同開発の第1弾。スマート・スケープがSS4M側の連携機能の開発を、NECがSOLIDWORKS PDM側の連携機能の開発を、それぞれ担当した。