日本能率協会(JMA)は、企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)の取り組み状況を調査し、結果を公表した。57.3%の企業がDXの推進・検討に着手済み。目的として重視するのは「業務プロセスの効率化」が8割と、最も多かった。

* 日本能率協会のニュースリリース(PDF)

多くの中堅・中小がDXに関心

 DXへの取り組み状況について尋ねたところ、全体では「既に取り組みを始めている」が28.9%、「取り組みを始めるべく、検討を進めている」が28.4%だった(図1)。特に、従業員数が3000人以上の大企業では「既に取り組みを始めている」が51.1%と半数を超え、「検討を進めている」の32.1%と合わせると8割超がDXの推進・検討に着手済みという結果になった。

図1:DXへの取り組み状況
図1:DXへの取り組み状況
(出所:日本能率協会)
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 従業員数が300人以上3000人未満の中堅企業と同300人未満の中小企業では、「DXの推進・検討に着手済み」と回答した企業がそれぞれ56.0%と34.9%で、大企業に比べると割合は少ない。しかし「これから検討する」が35.3%と43.2%であり、JMAは「多くの中堅・中小企業がDXに関心を示している」と見る。

4割が担当役員・部署を設置

 取り組み状況で「既に取り組みを既に始めている」または「取り組みを始めるべく、検討を進めている」と回答した305社(全体の57.3%)に担当役員の任命状況を尋ねたところ、全体では「専任で担当する役員を任命している」が7.9%、「兼務で担当する役員を任命している」が32.1%となり、約4割がDX担当役員を任命していることが分かった(図2)。大企業では、13.8%が専任役員を任命し、45.9%が兼務役員を任命している。

 DXの推進を担当する部署の設置状況については、全体では「専任で担当する部署を設置している」が24.3%、「兼務で担当する部署を設置している」が15.4%と、約4割が担当部署を設けていた(図3)。さらに、13.8%が「組織横断的なプロジェクトチームがある」、12.1%が「IT部門内に担当者がいる」、8.9%が「経営企画部門内に担当者がいる」と答えるなど、部署は設置していないものの、プロジェクトチームを立ち上げたり既存の部門内に担当者を任命したりする企業は41.0%となった。

 これを企業規模別で見ると、大企業では42.2%が専任部署を設置し、14.7%が兼務部署を設置していた。一方、中堅・中小企業では「担当する部署や担当者は置いていない」が2割前後で、「組織体制に課題があることがうかがえる」(JMA)という。

図2:DX担当役員の任命状況
図2:DX担当役員の任命状況
(出所:日本能率協会)
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図3:DX担当部署の設置状況
図3:DX担当部署の設置状況
(出所:日本能率協会)
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