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 英Armは、サーバー向けCPUコア「Neoverse」に2つの新製品を加えた(日本語ニュースリリース)。今回、新規に発表されたのは「Neoverse V1」と「Neoverse N2」である。

 同社はこれまでに2シリーズのNeoverseを発表している。性能重視のNシリーズと電力効率重視のEシリーズである*1。今回新たに「Vシリーズ」が加わった。VシリーズはNシリーズをさらに上回る性能が得られるとする。

左端のVシリーズが加わり、Neoverseが3シリーズに
左端のVシリーズが加わり、Neoverseが3シリーズに
Armのスライド
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 そのVシリーズ第1弾の「Neoverse V1」は、ArmがNeoverseを2018年10月に初めて発表した際の開発コード名が「Zeus」のCPUコアで、EUV付きの7nmプロセスでの製造を前提にしていた*2。今回の発表資料では、5nmプロセスでの製造も含まれるようになった。Neoverse V1のシングルスレッド性能は、Neoverse N1比で50%向上するという。また、新たに256ビット幅のSVE(Scalable Vector Extension)準拠のSIMD演算器を2つ内蔵する。PCI Express Gen5やDDR5、HBM2eを利用可能だという。Neoverse V1はすでに提供を開始した。

今回、「V1」と「N2」が新たに加わった
今回、「V1」と「N2」が新たに加わった
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 Nシリーズ第2弾の「Neoverse N2」は開発コード名が「Perseus」のCPUコアで、5nmプロセスでの製造を前提にしている。Neoverse N2のシングルスレッド性能はNeoverse N1比で40%向上するという。また、128ビット幅のSVE準拠のSIMD演算器を2つ内蔵する。なおNeoverse N1がインターコネクトの関係で最大128コア構成だったのに対して、Neoverse N2では最大192コア構成が可能になる。Neoverse N2はHBM3やCCIX 2.0に加えて、アクセラレーターなどの接続用にCXL 2.0もサポートするという。Neoverse N2の提供開始は21年を予定している。