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 米Diodes(ダイオーズ)は、最大+36Vと高い電源電圧で動作するアナログマルチプレクサーIC「PS508/PS509」を発売した(ニュースリリース)。センサーなどで検出した複数のアナログ信号を入力し、そのうちの1つのアナログ信号をスイッチで選択して出力する。発売した2製品の違いは、マルチプレクサーの回路構成にある。PS508は、4チャネルの差動信号入力に対応した4対1マルチプレクサー、もしくは4チャネルのシングルエンド信号入力に対応したデュアルの4対1マルチプレクサーとして機能する。一方、PS509は8チャネルのシングルエンド信号入力に対応した8対1マルチプレクサーとして使える。高い電源電圧を採用するケースが多い産業用IoT(Industrial Internet of Things)機器に向ける。具体的な応用先は、FA機器や、工業用プロセス機器、バッテリー監視システム、計測器、テスト機器などである。

FA機器や計測器に向けたマルチプレクサーIC
FA機器や計測器に向けたマルチプレクサーIC
Diodesのイメージ
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 CMOSプロセスで製造した。オン時の入出力間容量は、PS508が30pF(標準値)、PS509が20pF(標準値)とどちらも低い。さらに、スイッチがターンオン/オフする際に注入される電荷量(チャージインジェクション)は0.9pC(標準値)と少ない。このため「スイッチの際に発生するアナログ信号の歪みを抑えられる」(同社)という。電源電圧範囲(VDD)は、単電源駆動時に+10〜36V、両電源駆動時に±5〜±18V。オン抵抗は125Ω(標準値)。チャネル間のオン抵抗のばらつきは2.4Ω(標準値)。搭載したスイッチは、新しい接点を接触させる前に、その前に接触していた接点を切断するブレーク・ビフォアー・メイク型を採用した。ブレーク・ビフォアー・メイク動作で発生する遅延時間は75ns(標準値)。オン状態からオフ状態への遷移(トランジション)時間は171ns(標準値)である。制御信号の電圧振幅は+2〜VDDの範囲に対応する。

 消費電流は135μA(標準値)。パッケージは、16端子TSSOPと16端子QSOP、16端子SOPを用意した。動作温度範囲は−40〜+125℃。すでに販売を始めている。2500個購入時の参考単価は1.20米ドルである。