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 ロボットメーカーのテムザック(福岡県宗像市)は2020年10月8日、小児患者型ロボット「Pedia_Roid(ペディアロイド)」を開発したと発表した。小児患者特有の手足を動かして治療を嫌がる様子の他に、けいれんや病状急変時のショック状態などを再現できる。大学などが小児を対象とした治療の教育に利用することを想定している。

小児患者型ロボット「Pedia_Roid(ペディアロイド)」
小児患者型ロボット「Pedia_Roid(ペディアロイド)」
(写真:日経クロステック)
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 小児患者は成人のようにどこが痛いかを具体的に主張することが難しく、治療中に状態の急変への対応を誤ると大事に至るケースがあるという。従来、学生が小児患者を対象とした治療の実習をする機会は少なかった。新型コロナウイルスの影響もあり感染症リスクを抑えるために実習用ロボットの需要が高まっている。

 Pedia_Roidは身長が110センチメートル、体重が23キログラムのロボットで、5~6歳の小児患者を想定している。頭や手足、舌などの可動部をエアシリンダーで動かすことで柔軟でリアルな動きを再現している。治療を嫌がる動きをした際に体を押さえても、モーターに比べて不具合が生じにくいとする。

 顔面部分にはフルカラーのLEDを搭載しており、紅潮したり青ざめたりする様子を再現できる。目には液晶ディスプレーを搭載しており多彩な表現が可能。目にライトを近づけると照度センサーが反応し、瞳孔の大きさが変化する。発話機能を備えており「いやだ痛いよ」などと話すこともできる。

操作パネルの様子
操作パネルの様子
(写真:日経クロステック)
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 Pedia_Roidはパソコンやタブレット端末から操作する。実習生の処置に応じて患者の容体を変えることができる。実際の状況を模した緊張感を生むために別室からパソコンで操作したり、実習生の隣でタブレット端末を操作しながら指導したりするといった使い方を想定する。

 現在は歯科分野に特化した機能が多くなっているが、今後は内視鏡検査のシミュレーターなど医療分野にも展開を予定している。