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 日本民間放送連盟は2020年10月13日、NHK経営委員会に対し10月12日に提出した「NHKインターネット活用業務実施基準(素案)に対する民放連意見」を公表した。

 意見書の中では、基本的なスタンスとして「既存業務の大胆な見直しによる事業規模の適正化や、受信料体系・水準の見直しなど多くの課題について具体的な取り組みが示されていない」とし、「こうした課題を置き去りにしたまま、インターネット活用業務に多額の受信料をつぎ込むことは国民・視聴者の理解は得られない」と批判した。

 そのうえで、「最大の問題点は、実施に要する費用に関して受信料収入の2.5%の上限を撤廃し中期経営計画に記載するとした点」にあるとした。受信料収入の2.5%の費用上限は、実施費用の抑制的な管理のための基準としてNHKが自ら設定したものであり、その基準を何ら明確な説明なく撤廃することは到底容認できない。費用の上限を明確な数値として示すべき」と主張した。

 また、素案の内容は、認可基準を満たさないと指摘した。総務省は放送法に基づき、手続きの透明性や認可の適否の予見可能性を確保することを目的に認可要件の解説とともに具体的な審査基準をあらかじめ示した「日本放送協会のインターネット活用業務の実施基準の認可に関するガイドライン」を公表している。同ガイドラインでは、「業務の実施に過大な費用を要するものでないこと」を認可要件の1つに掲げ、「受信料財源業務の実施に要する費用の上限が適正かつ明確に定められていること」を具体的な審査基準として明記している。このため、民放連は「費用上限が明確に示されていない今回の素案は、認可要件を満たしていない」と主張した。

 実施費用を中期経営計画に記載するとした点については、「中期経営計画は2019年に成立した改正放送法で策定が法定化されたが総務大臣の認可は必要としない。認可判断の基礎となる実施費用について、認可を要しない中期経営計画に記載するとした今回の素案は立法者の意図に反する」と主張した。