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 スカパーJSATとゼンリン、日本工営の3社は2020年10月15日、水害や土砂災害、地震、火山などにより発生する災害リスクの予測や減災、被災後の早期復旧に活用できる「衛星防災情報サービス」の開発・提供に向けて業務提携を行ったと発表した。2021年4月のサービス開始を目指す。

 このサービスでは災害発生時に、170機以上の小型光学衛星と複数の合成開口レーダー衛星(SAR衛星)を活用し、広域エリアでの同時多発的な被害状況を迅速に把握できるようにする。特にSAR衛星の活用によって、「航空機やヘリコプターでは撮影が困難な悪天時や夜間時においても状況把握が可能で、土砂崩れや浸水状況を推定できる」という。

 平時においては、レーダーで微小な変位を検出できるSAR衛星の特徴を生かし、インフラ施設や河川などを常時モニタリングすることで、リスク評価やアラートなど災害の未然防止策につながる情報サービスを提供する。

衛星防災情報サービスのイメージ
衛星防災情報サービスのイメージ
(発表資料から)
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 今回の提携の下でスカパーJSATは、光学衛星やSAR衛星を用いた災害エリアの画像の撮影および解析などを行う。ゼンリンは、住宅地図データや建物データの提供などを手がける。日本工営は、衛星から得た情報を基にしたリスク評価や、災害予測技術の開発などを実施する。

 3社は2020年10月15日の発表会で、今回の衛星防災情報サービスについての説明を行った後、記者からの質問に応じた。競合サービスとの差別化をどう図るかについて3社は、「大量の衛星を使うことで1日に複数回の撮像が可能。これによりいち早く災害情報を捉えることができる。独自に改良した解析技術も強み」(スカパーJSAT)、「有事には日本全国の市区町村について、個別の建物レベルで詳細な被害情報を把握できる」(ゼンリン)、「異業種3社のノウハウを融合することでユーザーのニーズに対応できる。3社がそれぞれ専門分野を担当することでスピードアップも図れる」(日本工営)などとした。

 想定顧客や売り上げの目標に関しては、「官公庁や自治体に加えて、電力や鉄道といったインフラ企業などを顧客として想定している。売り上げについては、2021年のサービス開始から3年以内に国内で20億円程度を確保したい。その後は海外展開を含め市場を伸ばしていきたい」(日本工営)とした。