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 アステラス製薬は2020年10月15日、同社の米子会社を通じて米iota Biosciencesを買収すると発表した。iotaは極小サイズの植え込み型の医療機器の開発を手掛けている。アステラス製薬はiotaと2019年8月から共同研究を進めており、数年後の臨床試験入りを目指す。

iota Biosciencesが開発する植え込み型の医療機器のイメージ図
iota Biosciencesが開発する植え込み型の医療機器のイメージ図
(出所:iota Biosciences)
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 これまでの体内埋め込み型のデバイスは、バッテリーや情報通信のために電子回路やケーブルが必要で、小型化するのが難しかった。iotaは米カリフォルニア大学バークレー校が開発した技術を応用し、超音波を利用することでバッテリーやケーブルが不要な体内埋め込み型のデバイスの実用化を目指している。

 iotaによると、デバイスは体内の神経を刺激したり、神経活動を読み取ったりできるという。関節炎や心疾患などの治療に応用できる可能性があるとする。

 アステラス製薬はiotaの買収に対して契約一時金として約1億2750万米ドル(約134億円)を支払う。今後手続きを進め、2021年3月期中に買収を完了させる方針だ。今後5年間で1億2500万米ドル(約131億円)以上をiotaに投資するという。

 今回の買収はアステラス製薬が掲げるRx+事業の一環。同社は医薬品の研究開発以外に、慢性疾患の管理アプリの開発に着手したり、運動プログラムの実用化を手掛けたりしてきた。今回の買収により、バイオエレクトロニクス分野の新しい医療機器の開発を加速する。