シチズンマシナリー(長野県・御代田町)は、主軸台移動型CNC自動旋盤「Cincom L32」の4モデルに残材削減機能を搭載し、2020年11月2日に発売する(図1)。摩擦熱で材料を軟化させるとともに圧力をかけて残材と新材を接合する「摩擦接合技術」を採用しており、残材を従来の5分の1程度に減らせる。

図1:主軸台移動型CNC自動旋盤「L32」シリーズ
図1:主軸台移動型CNC自動旋盤「L32」シリーズ
(出所:シチズンマシナリー)
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 摩擦接合技術では、接合クランプ部で把持(はじ)した残材を回転させながら新材とこすり合わせて軟化させ、さらに圧力をかけて材料同士を接合する(図2)。材料を強固に把持できる接合クランプ装置を開発し、摩擦接合時に材料のすべりを抑えることで、接合品質を確保している。

図2:摩擦接合の様子
図2:摩擦接合の様子
(出所:シチズンマシナリー)
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 接合部の強度と接合の繰り返し精度が高く、短時間で接合が完了する。残材の削減により、材料コストとエネルギー消費量を減らせる。最大加工径は32mmで接合径は最大25mm、接合可能な残材の長さは最長325mmとする。

 従来の自動旋盤には、主軸チャック部とガイドブシュの間に材料が200~300mm程度残ってしまうという課題があった。そこで同社は、摩擦接合技術を開発。2018年に開催された「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」に参考出展したところ、医療や自動車をはじめとしてさまざまな分野から反響があったという。

 同社は、残材削減機能を搭載した機種を「JIMTOF2020 Online」(2020年11月16~27日)に出展する。今後、対応機種の拡大やグローバル市場への展開も予定している。