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 伊仏合弁STMicroelectronicsは、2.4GHz無線通信回路を集積したArmコアMCU「STM32WBシリーズ」に「STM32WB35」と「STM32WB30」追加した(ニュースリリース)。どちらも既存製品よりコストを抑えており、価格に敏感な用途への応用を狙う。同社によれば、車両やリソースの管理、アセット管理/モニタリングなど、大規模なIoTアプリケーションに適しているという。

今回の新製品
今回の新製品
STMicroelectronicsのイメージ
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 STM32WBシリーズには最初に登場した「STM32WB55」*1と、その廉価版(バリューライン)の「STM32WB50」*2があった。今回発表になったSTM32WB35はSTM32WB55から機能やメモリー容量を削った製品、STM32WB30はその廉価版(バリューライン)製品である。STM32WB35は、STM32WB55から液晶ディスプレードライバーを除いたり、最大SRAM容量を96kバイトに抑えたりしている(STM32WB55では最大256Kバイト)。またパッケージも48ピンUQFNの1種類である(STM32WB55では4種類)。

STM32WBシリーズのラインアップ
STM32WBシリーズのラインアップ
STMicroelectronicsのスライド
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 STM32WB55やSTM32WB35の通常版(スタンダードライン)と、STM32WB50やSTM32WB30の廉価版(バリューライン)の違いは、機能と電気特性にある。機能面では、例えばスタンダードラインはアナログコンパレーターを集積するが、バリューラインでは集積していない。また、外部インターフェースとしてスタンダードラインはSPI/I2/USART/LPUART/SAI/USB FS/QSPIに対応するが、バリューラインはSPI/I2/USARTのみの対応だ。電気特性面では、例えば、動作温度範囲がスタンダードラインは-40~+85/+125℃なのに対して、バリューラインは-10~+85℃と狭い。またシャットダウン時の消費電流がスタンダードラインは13nAに対してバリューラインは14nAと若干多い。

STM32WBシリーズのスタンダードライン(ピンク色の破線のSTM32WB55やSTM32WB35)とバリューライン(紫色の実線のSTM32WB50やSTM32WB30)の違い
STM32WBシリーズのスタンダードライン(ピンク色の破線のSTM32WB55やSTM32WB35)とバリューライン(紫色の実線のSTM32WB50やSTM32WB30)の違い
STMicroelectronicsのスライド
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 新製品のSTM32WB35とSTM32WB30のどちらも、既存のSTM32WB55やSTM32WB50と同じく、CPUコアとしては64MHz動作の「Arm Cortex-M4F」(主にアプリケーション処理)と32MHz動作の「Arm Cortex-M0+」(主に通信プロトコル処理)の2つを集積している。どちらの製品も、Bluetooth Low Energy 5.0、Zigbee 3.0、Open Thread、カスタムプロトコルのIEEE 802.15.4の無線通信に対応する。

STM32WB35の機能ブロック図
STM32WB35の機能ブロック図
STMicroelectronicsの図
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 新製品のSTM32WB35とSTM32WB30のパッケージは48ピンUQFN。STM32WB35はメモリー容量が異なる2品種がある。STM32WB30は1品種のみ。どちらの新製品も量産出荷中である。価格はSTM32WB30が1個あたり約1.57米ドルからとなっている。