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 米SIA(Semiconductor Industry Association)は、2020年9月の半導体世界売上高を発表した(ニュースリリース)。同月の半導体世界売上高は、前月比4.5%増、前年同月比5.8%増の378億6000万米ドル(約3兆9400万円)だった(3カ月間の移動平均値、以下同)。

単月の半導体世界売上高(3カ月移動平均値)と前年同月比の推移
単月の半導体世界売上高(3カ月移動平均値)と前年同月比の推移
SIAおよびWSTS(世界半導体市場統計)のグラフ
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 半導体の世界売上高が前月比で増加したのは3カ月連続、前年同月比で増加したのは8カ月連続である。例年、半導体の売上高は、年末商戦に向けて増加する傾向があり、新型コロナウイルス禍でもその傾向が維持されたと言える。現在までのところ、半導体売上高に新型コロナウイルスは大きな影を落としていない。

世界および地域別の単月の半導体売上高(3カ月移動平均値)の推移
世界および地域別の単月の半導体売上高(3カ月移動平均値)の推移
SIAおよびWSTSのデータを基に日経クロステックがグラフ化
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 しかし、今回(9月)の地域別の半導体売上高を見てみると、先行きへの懸念を感じざるを得ない。米中貿易摩擦の影響が大きくなるからだ。米国政府は、いわゆるファーウェイ制裁を強化しており、20年9月15日をもって、米国の技術を用いて製造した半導体を中国Huawei Technologies(ファーウェイ)に供給することを禁止した。禁止前にファーウェイが半導体を大量買いし、9月の中国での売上高は前月比で7.9%も増えた。7.9%増は5地域中で最も大きな伸び率で、2位の「アジア/太平洋を含むその他地域」の3.3%増を引き離している。今後、ファーウェイによる半導体購入が減少、最悪の場合はなくなり、半導体世界売上高で35%と大きな比率を占める中国市場が縮小し、それによって世界売上高が減少に向かう恐れがある。