米Evernote(エバーノート)の共同創業者で元CEOのPhil Libin(フィル・リービン)氏が手掛ける新しいビデオコミュニケーション用アプリ「mmhmm(ンーフー)」のMac版が正式にリリースされた。これまでは限定ユーザー向けのベータ版だった。著名な米ベンチャーキャピタル(VC)のSequoia Capital(セコイア・キャピタル)がすぐに出資を決断するなど、投資家からの注目を集めている。技術者からの関心も高く、ベータ版リリース後に著名なソフトウエア技術者である中島聡氏が加わった。米Apple(アップル)の新型Macのオンライン発表会にも登場するなど、一目を置かれている。

関連の公式ブログ:Mmhmm for Mac is now open to all!

Appleが20年11月10日に開催したM1搭載Macのオンライン発表会に登場したLibin氏
Appleが20年11月10日に開催したM1搭載Macのオンライン発表会に登場したLibin氏
(出所:Appleのオンライン発表会をキャプチャーしたもの)
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 mmhmmは、「Zoom」や「Google Meet」といったビデオ会議アプリなどでの利用に向けたもので、多様な背景の設定やプレゼンターの縮小・拡大など柔軟性が高く、視聴者の注目を集めるプレゼンを制作したり、ビデオ会議を実施したりできる。例えばビデオ通話中に、スライドや写真、動画などのさまざまな背景を、自分(話し手)の後ろ側に配置したプレゼンが可能になる。「Copilot(コパイロット)」と呼ぶ機能を使えば、離れた場所にいる2人が連携しながら講演可能だ。すなわちmmhmmは、退屈になりがちなビデオでのコミュニケーションを楽しくするためのツールである。

 リリース時に新機能として、インタラクティブなコミュニケーションがとれる「Big Hand mode」を導入した。カメラでジェスチャーを認識し、手や指の状態を強調したようなビジュアルを重ねて、相手に自分の意思を分かりやすく伝えることができる。視覚的に楽しみながらコミュニケーションを図れる。この機能は現時点で、新しいmacOS「Big Sur」と「M1」プロセッサーを搭載した新型Macだけで動作する。そのため、目玉アプリの1つとして、Appleが20年11月10日に開催したM1搭載Macのオンライン発表会に、mmhmmの画面とLibin氏が登場していた。

「Big Hand mode」を実装
「Big Hand mode」を実装
(出所:mmhmm)
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 mmhmmはいわゆる「フリーミアム」型で、基本機能を利用できる無料プランと、豊富な機能(「プレミアムツール」)を利用できる有料プランがある。月額9.99米ドル(日本では1100円)、年額プランで99.99米ドル(同1万1000円)である。教育機関の学生や教員に対しては、有料プランを1年間、無料で提供する。

 このほか、「mmhmm Creative Services」と呼ぶサービスも始める。これは、イベント主催者や法人などに向けて、mmhmmを使ったコンテンツの制作支援やプレゼンの訓練などを行うものである。

 Windows版も開発中。いずれ、ベータテストを始める予定だという。