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 不二工機(東京・世田谷)の中国現地法人である蘇州不二工机と日立製作所は、蘇州不二工机の工場において高効率生産システムを構築し、2020年10月に運用を開始した(図1)。日立の製造実行管理システム「FactRiSM(ファクトリズム)」を導入し、製造現場から収集したデータを用いて製品トレーサビリティー(生産履歴の追跡)を強化する。FactRiSMと調達・生産・販売系の基幹システムなどを連携させて事業全体のタイムリーな「見える化」も図る。

図1:蘇州不二工机の工場(左)と、高効率生産システムの運用の様子(右)
図1:蘇州不二工机の工場(左)と、高効率生産システムの運用の様子(右)
(出所:蘇州不二工机・日立製作所)
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 蘇州不二工机は04年から、日立の生産管理システム「WEBSKY」や購買電子取引サービス「TWX-21 Web-EDI Global」、日立物流ソフトウェア(東京・江東)の倉庫管理システム「ONEsLOGI」などの基幹システムと周辺システムを導入し、システムを拡張してきた。今回、エアコン用自動制御機器を製造する蘇州不二工机の工場(江蘇省蘇州市)に、日立の子会社である日立解決方案(中国)がFactRiSMを導入。既存のシステムと連係させ、製造現場とサプライチェーンのシームレスな連係を可能にした(図2)。

図2:新たに構築した高効率生産システムのイメージ
図2:新たに構築した高効率生産システムのイメージ
(出所:蘇州不二工机・日立製作所)
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 FactRiSMは、加工・組立系製造業における製造管理に必要な機能を一括して提供するシステム(図3)。製造現場から収集・蓄積した4M(人、機械、材料、手法)データを標準作業手順(SOP)にひも付けて一元管理できる。部門や工程を横断してデータを共有するだけではなく、4Mデータを用いた網羅的なトレーサビリティーが可能で、製造管理業務の効率化を図れる。

図3:「FactRiSM」活用のイメージ
図3:「FactRiSM」活用のイメージ
(出所:蘇州不二工机・日立製作所)
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 同工場の組み立て・検査ラインでは従来、作業者が紙に作業実績を記録していた。この場合、製品に不具合が発生した際は、作業記録の中から人手で関連情報を収集してひも付けし、原因・波及状況を特定して対策を検討しなければならず、作業には時間と経験・ノウハウを必要としていた。FactRiSMを活用したトレーサビリティー機能によって品質管理体制を強化できる上、作業実績を詳細に見える化して作業効率の向上を図れる。