新しいアーキテクチャー「Xe」でGPU攻勢をかけるIntel(インテル)が、今度はデータセンター向けGPUチップ「Intel Server GPU」(以下、Server GPU)を発表した(ニュースリリース)。早速、このGPUを4個搭するPCI Expressカード「H3C XG310」を中国H3C Technologiesが開発した(製品ページ)。
XeアーキテクチャーGPUの製品化第1弾は、2020年9月に発表されたモバイルPC向けMPU「第11世代Intel Core Processorファミリー」(開発コード名:Tiger Lake)に集積されたGPUコア「Iris Xe」である*1。Iris Xeは、4つあるXeのマイクロアーキテクチャーのうち低電力が特徴の「Xe-LP」で設計されている*2。第2弾は20年10月に発表のXe-LPマイクロアーキテクチャーの単体GPUチップ「Intel Iris Xe MAXグラフィックス」(以下、Iris Xe MAX)である*3。Iris Xe MAXの開発コード名は「DG1」で、モバイルPCに向けたGPUチップである。
第3弾に当たるのが、今回発表のServer GPU。このGPUチップの開発コード名は「SG1」で、Iris XeやIris Xe MAXと同じくXe-LPマイクロアーキテクチャーで設計されている。Sever GPUの実行ユニット数は96でIris XeやIris Xe MAXと同じ。熱設計電力は23W。ベースクロック周波数は0.9GHz、ブースト時は1.1GHzであり、Iris XeやIris Xe MAXを下回る。最大で8GバイトのLPDDR4型DRAMを外付けして使える。提供されるソフトウエアスタックを使うことで、AVC/HEVC/MPEG2/VP9のデコードとエンコード、およびAV1のデコードが可能である。