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 米Maxim Integrated(マキシム)は、外付け部品を含めたDC-DCコンバーター回路全体の実装面積が17mm2と小さいシステム電源IC(パワーマネジメントIC)「MAX77655」を発売した(ニュースリリース)。4チャネルの独立した電圧出力が可能な昇降圧型DC-DCコンバーターである。1つの外付けインダクターで複数の出力電圧が得られる電源回路トポロジー「SIMO(Single Inductor Multiple Output)」を採用することで実装面積を小型化した。同社によると、「回路構成や性能が最も近い競合他社品と比べると、実装面積を70%削減できる」という。最大出力電流は、4チャネル出力の合計で最大700mAである。「出力電力密度は競合他社品に比較して85%高められる」(同社)。携帯型電子機器に向ける。具体的な応用機器は、Bluetoothヘッドホンやウエアラブル機器、フィットネス機器、ヘルスケアモニター端末、スマートウオッチ、IoTセンサーノードなどである。

外付け部品を含めたDC-DCコンバーター回路全体の実装面積が17mm<sup>2</sup>と小さいシステム電源IC(パワーマネジメントIC)
外付け部品を含めたDC-DCコンバーター回路全体の実装面積が17mm2と小さいシステム電源IC(パワーマネジメントIC)
Maxim Integratedのイメージ
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 電力変換段は、3個のスイッチ素子(パワーMOSFET)からなるメイン・パワー・ステージと、4個の同期整流器(パワーMOSFET)で構成した。メイン・パワー・ステージに集積した1個の同期整流器を組み合わせることで、1チャネル分の昇降圧型DC-DCコンバーター回路を構成する。つまり、昇降圧型DC-DCコンバーター回路は4スイッチ構成である。SIMO制御回路は電力変換段の外部にあり、すべてのスイッチ素子のオン/オフ制御を担当する。

新製品の内部ブロック図
新製品の内部ブロック図
Maxim Integratedの資料
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 入力電圧範囲は+2.5〜5.5V。4チャネルの出力電圧はいずれも+0.5〜4.0Vの範囲でユーザーが設定できる。出力電圧の誤差は±2.0%(最大値)。変換効率は、+3.7V入力、+1.8V出力のときに90%強が得られるという。消費電流は、2つの出力チャネルがイネーブルのロー・パワー・モード時に6.9μA(標準値)と少ない。出力電圧の設定や、ステータスの確認などに向けたI2Cインターフェースを搭載した。パッケージは、外形寸法が1.99mm×1.99mm×0.64mmの16端子WLP。動作温度範囲は−40〜+85℃。1000個以上購入時の米国での参考単価は1.50米ドル。評価キット「MAX77655EVKIT#」を用意した。参考単価は135米ドルである。

 このほか、昇降圧型DC-DCコンバーター回路の出力を4チャネルから3チャネルに減らして、その代わりに1チャネルのLDOレギュレーター回路を搭載したシステム電源IC(パワーマネジメントIC)「MAX77642/MAX77643」を併せて発売した。昇降圧型DC-DCコンバーター回路の回路トポロジーはSIMOである。つまり、1つの外付けインダクターだけで、3チャネルの独立した電圧出力が得られる。最大出力電流は、3チャネルの昇降圧型DC-DCコンバーター回路とLDOレギュレーター回路の合計で500mAである。MAX77642とMAX77643の違いは出力電圧の設定方法にある。MAX77642は外付け抵抗で、MAX77643はI2Cインターフェースで設定する。パッケージは2製品どちらも、外形寸法が2.06mm×2.06mm×0.5mmの25端子WLP。動作温度範囲は−40〜+85℃。価格は明らかにしていない。