米Microchip TechnologyはCAN FD通信モジュール(回路)を集積した8ビットMCU「PIC18 Q84ファミリー」を発売した(日本語ニュースリリース)。新製品にはCPUコアとは独立して動作が可能な周辺回路「CIP:Core Independent Peripheral」を多数集積しており、これらを活用することでCAN FDネットワーク構築に必要なコストと開発期間の両方を短縮できるという。車載機器や産業機器での採用を狙う。
新製品のCPUコアは最大64MHzで動作する。メモリーは最大128Kバイトのプログラム用フラッシュメモリー、最大12.8Kバイトのデータ用SRAM、および1Kバイトのデータ用EEPROMを集積している。周辺回路としては、演算機能とコンテキストスイッチ付き12ビットA-D変換器(最大43入力チャネル)、バッファー付き8ビットD-A変換器、DMA(Direct Memory Access)コントローラー、コンパレーターなどを備える。外部インターフェースは、CAN-FDに加えて、UARTやSPI、I2Cをサポートする。
PIC18 Q84ファミリーは、メモリー容量などが異なる6製品からなる。動作電源電圧は1.8~5.5V。動作温度範囲は産業向け品種が-40~+85℃。温度範囲拡張品種が-40~+125℃。28/40/48ピンのパッケージを用意している。現在、量産出荷開始中。1万個発注時のチップ単価は0.78米ドルから。