PR

 NECは2020年11月30日、オンラインで社長交代会見を開いた。2021年4月1日付で社長に就任する、副社長兼最高財務責任者(CFO)の森田隆之氏は「グローバルに注力する」と明言。「デジタル政府やデジタル金融、5G(第5世代移動通信システム)、AI(人工知能)などの分野で、海外の競合他社と戦う」と意気込みを語った。

 新野隆社長兼最高経営責任者(CEO)は現時点におけるNECの最大の課題について、「グローバルで事業の核をつくり、成長すること」とした。国内実績は一定レベルまで達したものの、グローバルではまだ存在感が足らないとの認識だ。「次の中期経営計画では買収した企業も含めて、いかに成長できるかが最大の課題」と続けた。この課題を解決するのに最もふさわしい人物が森田氏だったという。

NECの新野隆社長兼最高経営責任者(CEO)(左)と次期社長の森田隆之副社長兼最高財務責任者(CFO)
NECの新野隆社長兼最高経営責任者(CEO)(左)と次期社長の森田隆之副社長兼最高財務責任者(CFO)
(出所:NEC)
[画像のクリックで拡大表示]

 森田氏は社長就任後、M&A(合併・買収)なども含めて海外事業を確立しつつ、国内でのDX(デジタルトランスフォーメーション)案件の受注も増やしたい考えだ。「NECはR&D(研究開発)に注力し、品質管理やプロジェクト遂行などエンジニアリング力といった一流の技術力もある。これを稼ぐ力に変えていく」(森田氏)。まずはAI技術やネットワーク技術、顔認証など生体認証の技術を活用できる分野で事業開発力を強化する。

 新野社長は森田氏を「頭の良い人」と評した。「考え方が論理的でスピーディーに様々な決断を下せるタイプ」(新野社長)。森田氏の趣味は読書と将棋という。

 NECは世界での戦いに向けて布石を打っている。2020年6月にはNTTとの資本業務提携し、次世代通信技術の共同開発とグローバル展開を強化すると発表。2020年10月には金融向けソフトウエアを手掛けるスイスのAvaloq(アバロク)を2360億円というNECの過去最大額で買収した。