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衝突時の安全性を重視した構造

 E-GMPは、コーナリング性能と高速走行時の安定性を高めるように設計した。前後の重量配分を最適化し、電池パックを床下に配置して低重心化を図った。中大型車に一般的に使用される5リンク式サスペンションと、世界で初めて量産化する一体型ドライブアクスル「IDA(Integrated Drive Axle)」を搭載する。IDAは、ホイールベアリングとドライブシャフトを組み合わせて各輪に動力を伝達するもので、乗り心地と操縦安定性を高めた。

 プラットフォームは、安全性と信頼性を重視して設計したという。電池システムの安全性を考慮し、フロント部分に衝撃吸収ゾーンを設け、サブフレームのリアマウントからダッシュボードまでの下部サポート部分には衝撃回避構造を採用した。電池を取り巻くフロント部分にはホットスタンプ鋼を使用した。サイドシルにはアルミ押し出し材を使う。電池システムは8カ所で車両と接続し、衝突の影響を効果的に分散させる。

(写真:Hyundai Motor Group)
(写真:Hyundai Motor Group)
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 また、室内の変形を防ぐため、下部Aピラーの周りに衝撃分散構造を設け、フロントサブフレームとフェンダーエプロンの接続部を強化した。最も激しい衝突状況の一つであるスモールオーバーラップ衝突でも安全性を確保するため、フロントの左右に渡るクロスバー構造を採用し、前方サイドメンバーの面積を大きくして剛性を確保した